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『ホイップ島』から違う島へと目指し今日も海賊旗が風に吹かれる午後。
そんな敵襲もない和やかな時間になんとも似つかわしくない悲鳴が海に響き渡った。



「やれやれ……」

「また船長とリーシャだな〜」

「リーシャ大丈夫かな?」



悲鳴が聞こえたのにも関わらずのんびりと会話をするペンギン、シャチ、ベポ。



「大丈夫だろ。気にすることもない」

「そっか〜」



ベポとペンギンの話しを聞いていたシャチがふいにあ、と声を上げた。



「そういえばよォ、この前リーシャに、私脱走した方がいいですかって聞かれたんだぜ」

「……おかしいだろ」

「さすが天然なリーシャだね!」

「「お前も人の事言えねェよ」」

「すいません……」



相変わらずすぐに謝るベポにシャチ達は再びのんびりとした会話に戻す。
するとそこへ慌てた様子のリーシャが三人に向かって飛び込んできた。



「たたたた助けてくださいぃぃ〜!!」



涙目であわあわと三人の後ろへ隠れるリーシャにベポが同じくわたわたと焦った。



「リーシャ大丈夫?」

「もう駄目ですっ……!」

「今度は何をやらかしたんだ内の船長は」



必死なリーシャに察したペンギンは額に手を当てながらため息をつく。



「うぅっ、起きたらなぜか上半身裸のトラファルガーさんがいたんです!」

「呼んだか」

「呼んでない」



すかさず登場したローにペンギンは冷たく言う。



「うわ、マジで船長上半身裸じゃねェか」

「変態に見えるよキャプテン」

「フン、なんとでも言え。リーシャの為なら「きゃああああ!!」



ローがあらぬことを口走る前にリーシャは再び走り出す。



「逃げたら追いかけるだけだ……フフフ」

「させるか」

「ペンギンお前最近紳士が板についてきたな」



シャチの言葉にペンギンは内心密かに確かにな、と納得しローはそんなペンギンを面白そうに見ていた。
シャチとベポはそんな二人を冷や汗と苦笑いで見る。
リーシャはそんな事になっているとはつゆ知らず、目に涙を溜めながら船内にローから身を潜めていましたとさ。


そんなハートの海賊団の日常。
























END


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