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「ひゃっ!」



つい声を上げれば口の端を上げたトラファルガーさんが目についた。
今日はとことん迫られる日のようだ。



「リーシャ、愛してる」



そんな考えの中、耳に入ってきた吐息混じりの言葉に私の心臓はドキリと高鳴った。



「ふは……」



やっと唇が離れたと感じれば次は首筋に顔が埋められチクリと痛みが走る。



「っ……!」



そして最後の仕上げと言わんばかりにちゅ、と頬に口づけが落とされた。











***








路地裏に連れ込み軽く襲ったリーシャはそれはそれは最高だった。キスをすれば逃げ腰になるから腰をグッと引き寄せる。今回はディープキスをしない代わりに首筋にキスマークと頬に一つの口づけを落とした。耐えられなかったのだ自分理性が。チョコホイップが口元についている姿が己の理性をぐらつかせたのだ。
なんとも脆い理性だと感じながらも潤む瞳でさえ俺を虜にするリーシャ。柔らかな唇は何度味わっても病み付きになり、微かに震える体さえも愛しい。もっと深く味わいたい衝動をなんとか抑えようと首筋にキスマークをつけた。自分の、俺のものだという印。頬にキスをしたのはもう終わりだという合図。一つ一つ、彼女に触れる度、心臓が震える。やはり依存しきっているな、と俺は自嘲しでもそれでも構わないと再び思う。本当はリーシャだって俺がいなければ生きていけないと感じる程依存してほしい。「愛してる」と言ったのは最上級の愛の言葉で本心。出会った頃は一目惚れで今は好きを通り越して愛してる。伝えたくて知ってほしくて。だから今日も彼女に愛を囁く。変態と言われても愛してるから。



「じゃあ行くか」

「は、はい……」



前のように放心状態に陥った羊(本物)の彼女の手を引き俺は上機嫌でチョコホイップとコーヒーホイップのカップを持ち颯爽と歩き出した。




(何度でも君に伝えたい)


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