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そんな感情に振り回されている私にトラファルガーさんは「チョコホイップでいいか?」といつの間にか並んでいたカフェのレシピを見ながら聞いてきた。


「はははい!!」


つい気が削がれてしまった勢いで返事をすれば舌を噛んでしまう。


そんな自分に恥ずかく思っていれば笑うでもなく注文をしているトラファルガーさんの声が聞こえた。








「それ甘いか?」

「はい。ホイップ島と呼ばれているだけあってホイップクリームが凄く美味しいですよ」



先程のドキドキはどこへ行ったのか、今の私は甘くて美味しいチョコホイップを飲みながら上機嫌なままトラファルガーさんに笑いかけた。


「そうか……」


だからトラファルガーさんが嬉しそうに微笑んでいたなんて全く気づかなかったのだ。



「トラファルガーさんはコーヒーですか?」

「あァ、中にホイップが入っている」



やはりトラファルガーさんはコーヒーが好きなのだと改めて知った私はまたチョコホイップを口に含む。



「口に付いてる」

「え!」


前にもこんな会話があったような気がすると感じながら私は慌てて指先を口に当てた。


「す、すいません!はしたないですね……!」


俯きながらそう言えばトラファルガーさんは無言のまま私の持っているチョコホイップとコーヒーホイップを近くにあったベンチへ置いた。


「え、あのっ!?きゃっ!」


いきなりの行動疑問を抱きながら顔を上げるとバッと手を捕まれ誰もいない死角の路地裏へ手を引かれる。




「ト、トラファルガーさんっ!?」

「我慢できねェ」

「え、うんん……!」



次に感じたのは唇を塞がれた感触だった。


「はぁ……や、やめっ……!」



本当に最近キスをする回数が増えていると思いながらもがくが無駄に終わる。


「はっ……その表情そそる」

「ん……ふぅ」


言葉を紡ぎがら唇を何度も合わせるトラファルガーさん。


手は壁に縫い付けられ動けない。



「はぁっ……やっ」


なんとか口を動かそうとするがまた唇を塞がれる。


ちゅ、とリップ音が響く路地裏。

私の羞恥心は上がっていくのみ。



「はっ……足りねェ」

「んっ……んん!」


その言葉と共にトラファルガーさんの手が私の腰のラインをスルリと撫で上げた。


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