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リーシャが居間に入った時、一部の女がえ!?と驚きに声を上げるのが見えた。
リーシャも同じような反応をしていた。
ローはリーシャに知り合いか?と聞くと違います、と返ってくる。
そう答えるリーシャにローはリーシャの耳がほのかに赤い事に気がつく。
恐らく、温泉だけのせいじゃないと男の勘というものが働いた。
その前にリーシャに抱き着こうとした事は認めよう。
しかし、今になって赤面するには少し変だ。
さすがに余韻は冷めているはず。
ローはクルー達が座っているテーブルの一番奥へ座る。船長の特等席のようなものだ。
その隣にはリーシャ。
本人は端っこに座ろうとした為、肩に手を置いて、隣に誘導する。
座るまでにさっきシャチに話し掛けてきた女達の視線を感じたが無視した。



(うぜェ……)



媚びを売る女は嫌いだ。
リーシャなら歓迎するが。生憎、リーシャはそんなことをするような人間ではないため、ローの願望は果たされることは難しいだろう。
そしてロー達が座った横にはベポとペンギンとシャチがいた。



「増えてるな」

「アイィー!シャチ余計なことしないで!」

「何言ってんだよ!あいつらだって喜んでるだろ!それにリーシャだって女がいて楽しいだろ!?」



ローが増えてる、という言葉からリーシャに向かった。



「えっ、と……そ、そうですね……」

「リーシャ。無理はするな」

「は、はい……」



ローに言われリーシャはふぅーと息をついた。









***









「や〜ん。やっぱり皆さんすごいですねー!」



女性達の甘い声が耳に入ってくる。
まるで、前に潜入捜査で行った酒場のようだ。
リーシャは女性達にデレデレとしている船員達に苦笑する。



(仕方ないよね……)



ペンギンが先程言っていたように彼等も男だ。
ずっと海にいるわけだから、陸に上がればそれなりにストレスを発散させなければいけないのだろう。
本当はわかっているのだが、それを言うにはリーシャにとって難易度が高すぎる。


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