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『本当にそれでいいの……?』
「うん……」
私はランちゃんにトラファルガーさんの事を好きだと自覚した日から電話をしていなかったから慌てて連絡をして職場移動することになったことまで全て話す。
ランちゃんは私の言葉にそう、とため息交じりに呟いた。
『でも、リーシャ……』
「なに?ランちゃん」
『自分に嘘ついちゃだめだからね』
ランちゃんは私の心の中を見透かしたようにはっきりと言った。
「わかってるよ……」
でも私はそれしか言えなかった。
「リーシャちゃん移動届け出したって本当?」
「うん……」
「まだこの島にきたばっかりだったのにねぇ……?」
「色々事情があるから……」
「ふぅ〜ん?」
ココナちゃんは興味が無いといった風に相槌をうった。
「あ、そういえば前に潜入捜査した時になんかリーシャちゃんとトラファルガー・ローが面識あったような気がしたんだけど?あれなぁに?」
私はココナちゃんのトラファルガー・ローという言葉に一瞬どきりとなったが、なんとか平常心を保ちながら答えた。
「トラファルガーさんとは前の島で一度戦闘になった時にお互い顔を見たから私も相手も覚えていただけだよ……」
嘘はいってないはずだ。
もしトラファルガーさんに告白されたとか助けられたなんて言えば、嘘だとか疑われてしまうから本当の事なんてとても言えない。
私がそう説明するとココナちゃんはそうなんだぁ、と不思議そうに首を傾げた。
(私達の関係はあやふやで)
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