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「そう……もうすぐこの島を出て行くのね、」

「うん…せっかく仲良くなれたのにごめんね……」

「いいのよ、貴方と話せた事はとても嬉しかったからね」

「メアリー……」



私は羊のメアリーにもうすぐ違う島に行く事を報告して先に別れを言いに来た。



「私も――メアリーと友達、になれて嬉しかった、よ……!」



私は笑って別れを言うつもりだったのにいつの間にか目から涙が流れていた。



「ほら、涙を拭いて。可愛い顔が台なしになるわ」


メアリーはそう言うと舌で私の涙をぺろっと舐めた。



「ふふっ……くすぐったい」



メアリーの行動におかしくなった私は笑いながら目尻を拭う。



「それでいつ出発するの?」




「2日後だよ」


私がそう言うとメアリーは驚いた顔をした。



「此処へ来る前に駐屯所へ寄って来たの」



大佐に移動の件で話があると呼び出された。


























「大佐、お呼びでしょうか?」

「あぁ、移動の件だがちょうど交換で此処へ派遣される者と君が入れ代わる事になった」



(……!)

「……いつ、ですか?」

「2日後だ。2日後に船が来るからそれまでに準備をしといてほしい」

「わかりました」



私は早く此処から離れたかったから悪い話ではなかった。


(やっと……)



私は安堵しながら敬礼すると部屋から出ようとした。



「…待て」

「はい……?」


(どうしたんだろう……?)



私は疑問を浮かベながら振り返ると何かを言おうか迷っているような大佐の顔があった。



「君は、本当にこれで……いいのか?」



(あぁ……)



大佐の言葉に心配されているという気持ちが伝わってきた私は大佐に微笑みながら答える。





「……はい、私が決めた事ですから。心配して下さってありがとうございます」


私がそう言うと大佐はそうか、といって薄く笑った。



私はそれを見ると静かに部屋を後にし、そしてメアリーに会いに行ったという事だ。






「そう……早いわね」


話終るとメアリーはそう呟いた。



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