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想像すると……





「なんか……」



言葉にする事が難しい。



『あははっ!それがそうじゃないのよ!』



ランちゃんは楽しそうにキラーさんについて日々の船での事を話してくれた。



「……キッドさんは?」



私がランちゃんの話しにキッドさんだけが出てこない事を不思議に思い疑問を口にした。



『う〜ん、最近のキッドってなんかおかしいのよねぇ……』



「おかしいって……?」



『例えば、この間島に上陸した時に一度船を降りたのにまた帰ってきて私の前に来たかと思ったらやる、とか言ってルビーが付いたネックレスを渡してきたのよ』



「え……」



『全くもって変な行動だと思わない?』



「う、うん……」



『あ、それでそのあとキッドはさっさと自室に帰っていったんだけど、その後キラーがやって来て私が疑問を浮かべているところに“お前は……いや、なんでもない”とか言ってたわ』



「そ、そうなんだ……」



(なんで気づかないんだろ……)



私はランちゃんが鈍い事を初めて知った。





(気づかれていない恋心)



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