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目を開けると悲鳴を上げた。
「うそっ!?」
目の前には体がバラバラになっているヤード海賊団達が叫んでいたから。
「ど、どうなってんだァ?!」
「こいつ、悪魔の実の能力者だァ!!」
「あ、足がァ!?」
「それはおれの手だ!!」
「ヒィィ!?手が頭の上にィ!!」
もうなにもかもがめちゃくちゃで大混乱だ。
海兵達も唖然とその奇妙な光景を見ていた。
「ハッ、こんなことをしている場合じゃない!ヤード海賊団とハートの海賊団を捕まえるんだ!!」
今度はアルマ軍曹の言葉で我に帰った海兵達がこっちへ向かって来た。
「え?!わ、私もいるのに〜!」
そう叫ぶとまたトラファルガーさんが刀を振る。
「フッ…」
――ズパパァン!
すると先程のように海兵達が一瞬でバラバラになる。
「ヒッ…!そんなっ…」
とうとう私だけになってしまった……。
そう思うと涙が込み上げてきた。
すると視線を感じたので横を向く。
「これで二人きりになれたなァ?」
ニヤリと口元を歪ませながら私を見ているトラファルガーさん。
そして刀を持っている方も私の腰に巻き付けてきて、私は両方の腕で後ろから抱きしめられる。
「きゃっ…!!」
恥ずかしさもあってついに泣いてしまった。
「ふ…ふぇぇ……」
――そんな時。
「キャプテン!女の子泣かしちゃダメだよ!」
声のした方向へ向く。
………。
(し、白くま?)
そこには可愛らしいツナギをきた白くまがいましたっ。
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