「暇つぶしにもなんねェな…」
襲ってきたヤツらをバラバラにしてやった。
あまりにも呆気なく終わったことにつまらなさを感じ、気分も全く晴れなかった。
そして、その気持ちを残したまま、さっきまで襲われそうになっていた、未だに縮こまっている女に近づく。
女の服を見て後悔した。
気まぐれだとはいえ、海軍を助けてしまった自分に内心舌打ちをする。
イラついた俺はこいつに海軍がゴロツキなんかに襲われてるんじゃねェ、と文句を言うために女に近づいた。
目の前まで来ると、女はゆっくりと顔を上げる。
そして、俺の姿をその瞳に写した瞬間――。
この心臓はドクリと高鳴った。
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