すると風か通り抜けるのと同時に聞こえた言葉。
「そしてその出会いはお前の鎖を解くだろう」
本当に不思議だった。
私はその言葉に一度金髪の人を振り返る。
「私の鎖は誰にも解けないですよ――」
フッと笑い軽くお辞儀すると私は宿に向かって歩き出した。
その時はまさか本当に罪という鎖を解く人が現れるなんて思わなかった。
しかも金髪の人がルーキーと呼ばれる海賊の船長だったなんて。
ローさん達と旅を続けシャボンディ諸島でバジル・ホーキンスさんと再び出会った時に彼は私に言った。
「出会いがあっただろう。俺とあの者達と」
その時の私は心の底から笑ってそうですね、と言った。
これも私達の運命
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