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私が他の人と違う所があると気づいたのは六歳の時だった。

その頃はまだ祖母も姉も生きていて、私に祖母は色んなことを教えてくれた。

「リーシャ、今から言うことをよくお聞き」

祖母は優しい眼差しで幼い私にくしゃりとシワが寄った表情を浮かべた。


「なぁにおばあちゃん?」


「リーシャちゃんは他の子と違う所があることは知っているでしょ」

「うん!」

ニコッと無邪気に笑う私を見て祖母は嬉しそうに笑ったのが見えた。

「それはね、おばあちゃんが生まれるずっと前の人達には必ずあったものなんだよ」

「じゃあなんでリーシャにはあるのぉ?」

「ふふ、それはね……貴方が大切なものを守れるようにと神様が授けてくれたのよ」

そう言いながら祖母は私の頭を撫でてくれた。

その手はとてもあたたかかった。

「そうなんだぁ!じゃあリーシャ、おばあちゃんとお姉ちゃんを守る!」

「ふふ……そうかい。ありがとうねリーシャちゃん」


「うん!」


昔の

昔の私は何も知らないただの無知な子供だった。

それは祖母が亡くなった後で知ったこと。

私達の先祖は狼と人間の血族という一族だった。

数百年経った今はその血も薄れ、私のような人間はいなかった。

つまりたった一人の「先祖返り」というものとして生まれてきた。

そしてもう一つの事実。

私の姿は周りから見れば異質。

忌み嫌われることを予期した祖母は私が生まれると同時に姉も連れて山奥へ住んだ。

そのことを聞いた私は自分がどれほど無知で愚かだったかを思い知った。







今でも思い出す、姉が亡くなった日のことを


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