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ハートの海賊団の船からリーシャが降りて2日経った。
その間ペンギン達は島に宿を取り、そこを中心として動いている。
リーシャが船を降りた、その一日は、それは酷かった。ベポは半日泣き続けるし、シャチはリーシャと過ごした日々を思い出し、ペンギンにつらつらと語る。他のクルー達も同じくだ。船長に限っては1日中、部屋から出てこなかった。 出会いがあるから別れもある。
当然、ペンギンもそうゆう考えを持っているが、自分も思っていたよりも、リーシャを仲間として扱っていた。


(感化されてるな……)


まぁ、今はそんなことよりも、昨日から引きこもりになりつつある船長の所へ行かねばならない。






***







いつの間にかリーシャを好きになっていて。
どうすればいいのかわからなくなる。
俺は1日中ずっと部屋の中で考えていた。
そんな中、ノックの音にハッと現実へ戻される。

「入ります」

声はペンギン。

「あァ」

そういや、まだログのことを聞いてなかったな。

報告に来たのか?

そんなことを考えているとペンギンが口を開いた。

「五日でログが溜まるそうです」

「……そうか」

ペンギンはいつもと変わらずに淡々と言った。

(時間が足りねェ……)

焦りを感じ、そんな自分にイライラする。

「貴方はこの船の船長です」

するとペンギンが突然意味のわからないことを言い出した。

「あ?」

当たり前のことにこいつの真理が掴めない。

「だから、船長として彼女に今までの恩を返してきてください」

俺はペンギンの言葉にやっとこいつが何を言いたいのか理解した。
それと同時に口元を上げる。

「当たり前だ」

俺が意味ありげに言うと、ペンギンも笑って部屋から出てった。

(やられたな)


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