04
ベポがリーシャに出会った翌日。
昨日は充分に必要なものを少ししか買わなかったので再びベポ達は買い物にきていた。
「リーシャに会いたいなぁ、早く明日にならないかな」
朝からベポはこの調子だ。
考え事してっとまた迷子になるぞ、とシャチがベポを茶化すと大丈夫だよ、と拗ねるベポの姿も見受けられる程。
しばらくして買い物を済ませ船に戻る頃にはすっかり夜になっていた。
***
夕食も食べ終わりクルー達が寝静まった頃、ローはいつものように遅くまで本を読んでいた。
本を読み終えたが全く眠たくなかったのでたまには散歩でもしてみようかと思い長い刀を持って船の扉へ向かい外に出て浜辺に降りる。
ゆっくりと歩いていると何か聞こえてきた。
「♪─♪──……」
「歌か?」
歌が聞こえる方に歩いて行くと声がはっきりしてきた。
それと同時に人影も見えたが歌っている女の顔はフード着きマントで見えない。
声からして若いだろう。
どうしてこんな真夜中に歌っているのかは知らないが今まで聞いた中でその声はきれいだとガラにもなく思い暫く様子を見ることにした。
──♪〜〜♪〜……
「………」
しばらく歌を聞いていたが不意に歌っている女がどんな人間なのか興味が湧いてきて声を掛ける。
「おい」
すると女は肩をビクリと揺らし、こちらを向かずに走り出しだが追いかけるのも面倒だったので女とは反対方向に足を向けた。
この時から二つの者は交わりだす
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