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あの後、リーシャが早く怪我の治療をした方がいいと言われ、俺達はピタリと止まり、一瞬で俺にクルーの視線が集まったと思うと、ベポが焦ったように俺を担ぎ込んで医務室に放り込んだ。
リーシャは俺が医務室に放り込まれたのと同時に、何か飲み物を入れてくると言い、よって今此処にいるのは俺とペンギンとベポと、それに船長だ。



「船長はわかるとして何でペンギンとベポがいるんだ……?」



騒ぐ程の怪我でもないのに。



「俺は、キャスケットの様子が気になったから……」

「俺はお前に聞きたい事があるからだ」



ペンギンの言葉になるほどね、と納得した。



「んで、何が聞きてェの?」

「……あの森には肉食獣がいた、しかも夜だ。なのに怪我を負っているお前がこの船へどうやって辿り着けたんだ?」



ペンギンの言葉に俺は、あァ、その事かと呟いた。



キ「この船に戻って来れたのは……助けてもらったからだ」



俺がそう言うと3人が疑視してきた。



「それは……どういう事だ……?」

「俺もまだわかってねェんだけどな……」

「いいから話せ」

「はいはい……」



俺はペンギンに急かされつつ説明し始めた。










事の始まりは、俺とベポがはぐれてしまった後の事だった。



「くそっ!マジでやべェな……!」



走っている時に不意を突かれて腕に怪我を負ってしまったのだ。
動かせない程ではないが、このままではまずいという事は安易に想像できた。
道もわからず、周りはとっくに日が落ちて真っ暗になっていた。
辛うじて月の光のおかげで少しだけ周りが見えるだけ。
ずっと走り続けていた為か、体力もかなりなくなり喉も渇いていた。
はぐれてしまったあいつは……ベポは大丈夫だろうか。



(あいつは強いから大丈夫か……)



それよりも今は自分の身を心配した方がいいか……。
これ以上体力を消耗しないように俺は近くにある大きな岩の上に腰を下ろした。




帰ったら酒を飲もう


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