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02


春島に着いたばかりの少女は少しお腹が空いたので隠れバーのような喫茶店に入ると店の主人が注文は何にしますかと聞いて来たので「ココアをお願いします」と頼み適当な席に座った。



***



その頃、ハートの海賊団も春島に航海でいるものを買いに上陸していてトラファルガー・ローは三人のクルーを連れていた。
ベポ、シャチ、ペンギンの三人で、その中で一番目立っていたのは白熊のベポだ。
白熊というのもあるが、



「ねぇキャプテン、美味そうな物がたくさんあるね。」



なんと喋るのである。
おまけに二足歩行。
キャプテンと呼ばれたハートの海賊団船長トラファルガー・ローはベポの言葉には答えず、スタスタと歩いている。
彼の姿も人の目を引く。
モコモコの帽子の下には不健康そうな隈があり、手にはタトゥー。
片方の手にはスタイルのいい体には長すぎる刀。
格好はハートの海賊団と同じマークが書いてあるパーカーを着ていて、顔は世間で言う “顔が整っている”と言われる容姿だ。



「ペンギン、ログはどのくらいで溜まるんだ」



ペンギンと呼ばれたクルーは「二週間です」と答え、それに対してシャチが「おっ!じゃあのんびりできるじゃん」と喜んでいた。



「ベポ、美味しいものに釣られてどっか行くなよ〜……」



と冗談を言いながら後ろを向いたら――。










ベポは居なかった。


「えええ〜!!船長!ベポが居なくなってんですけど!?」



シャチの驚愕の声にローはため息をつく。


「はぁぁ……仕方ないやつだ。買い物を済ませたら船に帰るぞ、あいつも船の場所はわかってるだろ」


その頃、肝心のベポはというと、


「どうしよう!キャプテン達とはぐれちゃった…!。」

と言いながらトボトボ歩いていた。

すると、さっきまで晴天だったはずの空から雨がポツポツと降ってきたのでベポはこれ以上雨に濡れないように近くの喫茶店の扉の前に雨宿りをする。




***




リーシャは頼んだココアを飲みながら外を見ていた。


「雨が降ってきましたね。」


と一人ぽつりと呟いた。
外を見ていると大きな白熊がこの店の前で雨宿りしていたので少しびっくりしたが、それと同時に何故中に入ってこないのか不思議に思う。リーシャは店の外に向かって扉を開いた。


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