30
私達が手配書に盛り上がっていると、ペンギンさんが他の手配書を持ってきてくれた。
「たくさんありますね」
「集めてるからな」
ペンギンさんの言葉を聞きながら、私は一つの手配書に目が止まった。
「この麦藁帽子の人、3億に見えないですね……」
「モンキー・D・ルフィか、確かにな」
「本当だね!」
「こんな顔で3億だからな」
「船長も気になるんですか?」
「まァな」
そう言うローさんの顔はとても愉しそうだった。
***
私達はその後も手配書について話していた。
「トナカイもいるんですね……」
「そのトナカイも麦藁海賊団のクルーだ」
「こんなに可愛いのに50ベリーの賞金首なんですね」
「手配書に載るなんて羨ましいな」
私はシャチさんの言葉に驚きながらペンギンさんの方を見ると彼はは苦笑いしていた。
「海賊というのはそういうものだからな」
仕方がないという感じでペンギンさんは言った。
「そうなんですか…」
私はどう反応すればいいのかわからないまま相槌をうった。
***
「このピンクの髪色の女性は……ジュエリー・ボニーさんというんですね」
「大食いだな」
「大食い?羨ましいほど綺麗な人なのに…」
「リーシャだって綺麗だよ!」
「ふふっ、お世辞でも嬉しいです」
「お世辞じゃないのになぁ、キャプテンもそう思うでしょ?」
ベポはローの方へ向きながら言った。
「…あァ」
「ありがとうございます……」
私は嬉しくて照れながらお礼を言った。
ローの言葉にシャチは密かに驚いていた
おまけ
手配書を見ていると、見覚えがある顔があった。
「この人……!」
「そいつはバジル・ホーキンスだな」
「この人も億越えなんですね……」
「そうだ。“魔術師”と呼ばれている」
「魔術師、ですか……」
「どうかしたのか?」
「いえ、この人、会った事があるんです……」
「「「え……」」」
「………」
[ back ] bkm