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27


二人で食堂へ入ると前に見た時と同じようにクルー達が全員驚いた顔をしていた。
ローさんはそんなクルー達の視線には目をくれず、ベポさん達の座るテーブルへ座る。
私も後に続いて席についた。



「船長、今日は早かったですね」



「………」



ペンギンさんが突然そう言うとローさんはムッとした顔でペンギンさんを睨んだ。



「……?」



私は意味がわからなくて首を傾げていると、横にいるベポさんが私の耳元でこっそり教えてくれた。



「リーシャがいなかった4日間、キャプテンの機嫌が悪くて朝キャプテンを起こそうとしたクルーが……」

「ベポ」



ベポさんの話をあおってローさんが呼んだ。
ベポさんは肩をビクリと揺らしてローさんの方へ向く。私もローさんの方へ顔を向けるとローさんはいつもの笑みを浮かべていた。



「この後やる事があったんじゃないか?」

「アイアイ!リーシャさっきの事は忘れてね……!」


ベポさんは私にそう言うと逃げるように席を立った。



(なんだったんだろう…?…)



私は話の続きが気になったけれど、コックさんが持ってきてくれた食事を食べる事でその話は頭の隅に行った。



(船長を起こす時にいつもより細かくバラバラにされたクルー達の苦情が酷かった、なんて言えないな……)



ペンギンは心の中で呟きながら密かにため息をついた。




*****





私がしばらく食事を食べていると、突然ローさんが立ち上がった。



「よく聞けお前ら、リーシャの事だが……この船に乗っている間は客人として扱うことになった。文句はねェな……?」

「……!」

「「「もちろんです!!」」」



ローが言った後、クルー達はリーシャに歓迎の言葉を投げかけた。



「そういうことだ……よろしくなリーシャ」



ローさんはニヤリと笑いながら言った。



「は、はい!よろしくお願いします……!」



私は嬉しくて笑いながら答えた。


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