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「リーシャ、大丈夫!?」
「ベポ、まだ傷は塞がってねェんだ。もっと静かに開けろ」
ベポさんはローさんにそう言われるとシュンとなり、アイアイ、と返事をした。
私は浮き沈みが激しいベポさんを見てつい笑って
しまう。
そんな私を見たベポさんはパァ、と効果音が付きそうな勢いで顔を上げた。
と思うと、「俺のせいでごめんね……」とまた、ズーンと沈んだ。
「そんなに気に病まないで下さい。それよりベポさんが無事でなによりでした」
私はフワリと笑った。
「俺からも感謝する。うちのクルーを助けてくれて礼を言う」
ローさんはニヤリと笑った。
「あ、俺、リーシャの食事持ってくるね!」
ベポさんは思い出したように言うと、そのまま走って行く。
「ふふっ……」
「たく……少しは静かにできねェのかあいつは……」
私とローさんはベポさんを見送った後、口々に言う。
少しするとベポさんは食事が乗ったトレーを持ってきてくれた。
「ありがとうございます」
「アイアイ、早く元気になってねリーシャ!」
ベポがそう言うとローは立ち上がった。
「さて、俺達も食いに行くぞ」
「わかった、じゃあねリーシャ」
「ゆっくり食べろ」
「はい……」
二人はそう言うと部屋を出て行く。
私はそれを見送ると体に良さそうな食事に手を付けた。
これから聞かれるであろう質問にどう答えようか
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