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- ナノ -
 
08


メイス・リーシャという少女がいきなり体は大丈夫かと聞いてくるので何を言ってるのかと思ったが、理由がローの目の下に隈があるからだとかベポ達が心配するからだと言う。
あまりにも予想の範囲を超えた発言をされ、つい声を出して笑ってしまった。



「あ……あの……?」

「ククッ……あぁ、悪ィな。それと俺のことはローでいい」

「では、私のこともリーシャでいいですよ、ローさん」


フワリと彼女は笑った。


「それで、ベポは船長のことをなんて言ってたんだ?」



彼女にロー自身のことを聞いた。
もちろん自分が船長という事を伏せて。



「ベポさんはキャプテンさんをとても尊敬していると言っていました」

「ほォ?」

「ワンピースを見つけることが航海の目的だと聞きました」

「笑わないのか?」

「どうしてですか?私には大きな夢があって羨ましいくらいです」

「!!」



驚いた。
そんな風に言われたのは初めてだったから。



──カラン



扉を見るとシャチ達が入って来てロー達のテーブルの前までやって来る。



「どうも〜、俺はシャチ。よろしくな」

「ペンギンだ」

「初めまして、メイス・リーシャです。お二人のことはかねがねベポさんから聞いています」

「へェー、俺達有名人だな〜!ね、船長」

「………………えっ!ローさんがキャプテンさんだったんですか?!」

「船長言ってなかったんですか?」

「あぁ」

(チッ、シャチの奴、余計なこと言いやがって……)



「すっ、すいませんでした!そうとは知らずに、ええとっ」



彼女が顔を真っ赤にしながら謝ってきたことがおかしくてまた笑ってしまう。



「ククッ……いや、気にしてない……」



笑い続けていると視線を感じ見てみるとシャチとペンギンが驚いた顔をしてローを見ていた。



「なんだ?……」

「「別に……」」



意味がわからなかったが今は気分が良かったから特に気にしないことにする。
それからロー達は少し話すとリーシャは帰って行き彼女は帰る間際に、「また会いましょうね」と言ってフワリと笑った。




その顔を眩しく思った


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