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真冬のアイスクリームパーティー


「おい、」

学校の公共物である椅子に座っていると教室の扉から呼ばれ私は顔だけを向けた。

「…ロー、どこ行ってたの…?」

声の主は私の幼なじみであるローだった。

そう聞くとローは私の質問には答えずに目の前まで来るとすっと持っていた物を私の前に突き出した。

「ん、」

「え、…何か買ったの?」

それはビニール袋で中を覗いてみると私は驚愕した。

そんな私にローは悪戯が成功したというふうに笑った。

「たくさん買ってきたから一緒に食えよ?」

「え、こんなに!?ただでさえ寒いのに…」

「だからだ。ほら、」

そう言ってビニール袋から出てきたものはなんとアイスクリームだった。

私はローから渋々受け取ったスプーンを手にアイスクリームの蓋を開けた。

「…やっぱり冷たい…」

「当たり前だろ」

ローの言葉に私はそれはそうだけど、と呟いた。

(そうだ…!)

「あ、ちょっと待って」

私はいい事を思いつき、ローがアイスクリームを食べる前に止めるとローはなんだ、と不思議そうに手を止めた。

「ふふ、ちょっとね…」

私はそう言うと自分が持っているアイスクリームのカップをローの持っているカップに近づけてこつんと軽く当てた。

「かんぱ〜い」

私がそう言うとローは一瞬ほうけた顔をしなんだそれ、と笑った。

「こんなにいっぱいアイスクリームがあるからなんかノリでしたくなった」

私がそう言うとまたローは笑った。

何口か食べた私はふとローの持っているアイスクリームを見た。

私がじっとカップを見ているとローが私の視線に気がついて食うか?とカップを差し出してきた。

「うん。私のも、はい」

私達はお互いのアイスクリームを交換した。

「あ、これ美味しい」

「だろ」

窓の外で雪が降っている中で私達は一つの教室でアイスクリームを分け合った。





真冬のアイスクリームパーティー



(冬に食べるのもいいね)

(たまには、な)


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