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- ナノ -
15
やがて宴が始まると船員達が二人を紹介しろと煩く言うので渋々二人が座る真ん中の席を立ち、二人に変わり名前を言う。
マイはその場でぺこりと頭を下げ、ヨーコは少し慣れたのか初めましてと言った。
船員達は「マイちゃんとヨーコちゃんか」とデレデレした顔をする。
お酒は絶対飲ませないようにと強く彼等に言っておくが、酔えばそれすらも忘れそうだと頭が痛くなった。

「お前、何か痩せてね?」

「!、勘違いです」

シャチが二人に挨拶した時にそう指摘してきてドキリとした。
食料不足によって体重も減ったが、この船でそれがバレれば次の島に着くまでこの船に軟禁されることは簡単に想像出来る。
しかし、シャチでも気付いたのだからあの男が気付かないわけがない。

「……おい」

「……ローさん」

ヤバいと感じつつ振り向けば少し睨んでいるようなローが居て、来いと言われ嫌々席を立つ。
二人は不安げに見ていたがすぐに戻ってくると告げ、船長へと付いていく。
医務室に入ると扉が閉まった瞬間にローに壁ドンをされ、両脇を腕で塞いでくる。
どうしたのかと惚けるが彼は分かってる事を聞くなと怒っていた。

「今度はどんな不運にあった」

服の中に手を入れスルリと触り肌が露になるよう捲る。
スッと触診にしては厭らしいとしか思えない動きに小さく声が漏れた。
いきなりセクハラを受けるとは思わなくて咄嗟に脳が反応出来ない。
何があったと聞かれ、何もないと首を振ればいきなりリーシャを抱き上げ診察台へ乗せ、瞬時に服を取り払う。
ローも乗り上げてくるので後ろへ下がるが壁によりそれ以上進まなくなる。
内心どうしようとなけなしの胸がある下着を手で隠し考えた。

「少し痩せたくらいで、お、大袈裟ですよっ」

「煩ェ」

乱暴な一蹴にええええ、と理不尽さを唱える。
しかし、ローはリーシャを追い込むと優しい手つきで身体に触れた。

「っ、何か、やらしくないですか?」

「気のせいだろ」

くつりと笑うローは絶対に分かっている。
声を抑える為に手で口を抑えると彼は徐にお腹へ顔を下げ、なんと、舐めた。
びくりとなり、なぜ舐めるのかと問う余裕もなくネットリと焦らすやり方。

「は、あ……っ、や、やめて、ロ、ローさんっ……」

「本当の事吐くまで止める気はねーな」

そう述べた後に前にされた耳たぶを噛まれ息を呑む。
食べられそうに思え自分の中にある欲でふるりと震える。

「っ……!」

首を噛まれ肩を揺らすとローの楽しげな声が聞こえた。

「わ、分かりました!言いますからっ」

「別に無理にとは言わねェ」

「う、し、食料不足でこうなったんです……」

ローの狡い言い方に悔しくなりながらも白状した。
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