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04
実際修道女なのだから清楚なのだが。
声も透き通るような響きで一瞬息を飲んだ。
運なのかどうかはわからないが紅茶に誘われ承諾した。
シャチは何か言いたげだったがあの人がリーシャに会うことを許可した今、躊躇することも見つからないようにする必然なんてない。
ペンギンは船長として尊敬しているあの人があれ程までにリーシャを自分達に見せたくない理由がなんとなくわかった気がした。
汚れを知らぬ子供のように微笑む彼女に世の中を見せたくないと錯覚を起こす。
当たり前の常識すら彼女の前では浄化されそうな気さえした。
リーシャの事をあまり話さないあの人にペンギンはなぜ海賊が修道女にこだわるのか最初は全く理解できなかったのが遠い昔のようで、今に思えばそんな疑問はあの人にとっては愚問だったのかもしれない。
しかし彼女に接触するが、深くは干渉しないあの人に対する疑問が消えたわけではない。
それに最近は少しずつ接触する回数も増え、干渉しないというあの人の‘ルール’がどこかで変わりリーシャに触れ始めているようだ。
ペンギンは今だ考えが読めないあの人に教会の帰り道で紅茶について語っているシャチとベポを見ながら小さく息を吐いた。


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