06
「おやすみー」
「アイアイ!リーシャおやすみ!」
「違うだろ待て」
「ペンギンったらどうしたのー?」
「なんで三人同室なんだ?」
そう私達只今個別のベッドに同室で寝ておりまーす。
「おかしいだろ、リーシャ」
「え、だって……寂しいじゃん」
「お前いくつだ」
「乙女の秘密です」
「リーシャはピチピチなんだよね!」
「そうそうベポわかってるぅ!」
「話しが逸れる。だからって同室はないだろ」
「えー……」
「俺は男だぞ」
「まじか。ベポ、私がペンギンに襲われそうになったら迷わずこの人食べていいからね」
「アイアイ!」
「襲うわけないだろ。ベポも了承するな」
「なぁんだ。ペンギン冗談は寝言でいってね〜」
「言わん」
さっき言ったばかりなのにね。
くすくすと笑うリーシャにペンギンは恥ずかしいのか顔を赤くした。
「寝る」
「素直でよろしい」
「今度こそ寝られるね!」
「うん。ベポ、ペンギンおやすみぃ」
そうして三人の夜は明けていった。
***
「はぁはぁっ、つ、疲れたあ〜」
「結構歩いたしな」
「あ、あそこ見て!」
ベポがまた何かを見つけたようだ。
なんかベポよく見つけるよね。白熊のなせる技なのか。
「意味がわからないことを言ってないで早く行くぞ」
「うっわペンギン最近調子のってるよね」
失礼すぎるわこの野郎。
「団子屋だな。おごってやる」
「ごちです!」
「気が変わるの早いよねリーシャ……」
ベポに苦笑いされても私はくじけな〜い。
へへん、腹が空いては戦は出来ぬだ。
「お前の場合どっちでも戦えないだろ」
「殴っていい?」
本当最近調子のってるなペンギンめ。
「ごめんくださーい!」
「はいよ!」
団子屋で休憩をするために中へ入る私達。
ていうかなんでこんな獣道に団子屋が?
そんな疑問を抱いていると奥からキャスケット帽子を被った男の人が出てきた。
「珍しいな客なんて!」
「そう思うならお店の場所変えたらどうですか?」
「え?いや、まー色々と事情があってなぁ……」
ごにょごにょと呟き始める人。
この人も怪しいフラグ立ってるわ。
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