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「へぇー、エースさんってこの山に住んでるんですか。凄いですね!」

「そんなことねェよ!あ、これ食うか?」

「いただきます!」

「………」



先程まで騒がしかった火山の中、今は食事をする場所となっている。
エースに食事にしないかと言われ、リーシャは全員の意見を聞かずに即頷いた。
そこまではまだよかったものの、先程からずっとリーシャとエースを見るローが。
エースには睨みを、リーシャには自分がいるというアピールをしていた。
無視をされたが。
そんなローに哀れな視線を向ける三人がいた。



「全く……厄介だな」

「本当だぜ、まさかリーシャがあいつに惚れるなんて……」



リーシャとローを見ながらペンギンが小さく呟く。
シャチも頷きながらぼやいた。



「リーシャはエースに惚れてるの?」

「どうみてもそうだろ」



人間の心境に疎いベポは料理をバクバクと口に容れている。



「そういえばエースさんも門番なんですか?」

「おう!ここの門番だぜ!」



エースは胸を張って肉を頬張った。
リーシャはやはりと感じていたことに納得する。



(色んな門番がいるんだなぁ)



今まで見てきた門番とは違い、エースは普通の人間と変わらない標準サイズだ。
食欲以外は。



「むぐむぐ、がァァ〜!!」

「えっ!?エースさん!」




突然エースは食べたままの体制で料理に顔を突っ込ませた。
何事かとエースを伺い見たリーシャは驚く。



「寝てるー!?」

「マジか!」



シャチもエースを凝視する。



「冬眠したの?」

「そんなわけないだろ」



ベポの外れた言葉にペンギンは訂正を入れ、ローを見遣った。



「どうしたんでしょうね……」

「知るか」



ローは不機嫌に吐き捨てた。
無論、リーシャとエースのせいで。
四人と冬眠しているかもしれない一人を除いて全員この空気の扱いに困り果てた。



「んあ!すまん寝てた!」




エースの言葉に一人も反応出来ないまま引き攣り笑いを浮かべたという。








驚きの連続な食事が終わると、エースはコホンと咳ばらいを一つした。



「えー、今からお前達に試練を与える」



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