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「#幼馴染」のBL小説を読む
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- ナノ -
 
04


ふざけてんのかペンギンさんよぉ。

「ふざけてなどいない。おれを仲間にしてほしい」

「人の心勝手に読まないでもらえますー!?あと、お断りします」

「なぜだ?」

「貴方みたいな不自然極まりない人怪し過ぎて無理」

「ふむ……おれは結構戦えるぞ」

「えー?」

「あ、リーシャ!魔物が!」

ベポが指を差した場所から確かに魔物っぽい生物が出てきた。

タイミング良すぎだろ!

「リーシャ!リーシャ!やっつけないと!」

「むむむ無理無理無理!私弱いからぁ!!」

「え!?リーシャって勇者じゃないの!?」

「そう言われてるけど、ほら!私のレベル見てよ!」

私の頭上に登場したパラメータらしきもの。

ブゥンという効果音。




勇者 LEVEL1 HP10


「弱!リーシャまだ一回も戦闘してないの!?」

「だ、だってまだ魔物一回も現れたことなかったもん!」

うわ、私今かなりピンチじゃない?

こういうときは。

「ペンギンさぁーん!」

「任せろ」

「わぁ、素敵だね!」

かっこいい台詞にまさにこの人が勇者なんじゃない?と思うくらい魔物を瞬殺したペンギンさん。


「ペンギンさん本当に強いですね!レベル見せて下さい。あ、ベポも!」

「ペンギンで構わない。ほら」

「アイアイ!」

二人は同時に、頭上にパラメータを出現させた。





ペンギン LEVEL50HP500

ベポ LEVEL45HP450

「強ッ!?」

なにこれ!?

私を差し置いて二人強いわ!!

勇者なのに。

「あはは、私をほっといて二人で魔王倒してきて……ていうか普通に倒せるんじゃない?」

「え、リーシャ、諦めないで!」

「ベポ……」

くそう!可愛いな!

「そうだ、ベポの言う通りだ。時間はかかるがLEVELは必ず上がる」

ペンギン、レベルっていう発音うまいな。

舌まいてるし。

「ペンギン……」

て、あれ?

「ペンギンなんでベポの名前知ってんの?」

「さっきから名前を呼び合っていただろ」

「あ、そっか」

納得納得。

「本当に勇者なのか?」

ペンギンの言葉に訳ありだと説明。

「訳あり?」

「そうですよ!私は色々除けば普通の女の子なんですから!」

「色々ってなんだ」

ペンギンのツッコミにうっと詰まるがそこはごまかした。



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