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- ナノ -
 
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「だって私はいつの間にか勇者になった平凡な女の子だからね……、ローさんは怖いもの知らずだよね」



焚火がパチッ、と音を立てる。



「俺にも怖いことぐらいあるさ」

「本当?意外だなぁ」



私がおどけるように笑うとローさんもフッと笑う。



――ドサッ




「――は?」

「だから安心させろ」



ローさんの言葉に私はフリーズする。



「なんで押し倒すの!?」



ローさんに肩を押され、まさに押し倒された。
なにこれ?
再び危険フラグ立ち始めたぁ!?
妖しい雰囲気に脳が警告を告げる。



「ロロロローさぁん!?」



やば、吃りすぎた。



「なんだ?」



なんだじゃないし。



「どいてもらえます!?」



ジタバタと暴れるが、ローさんはそんな私の腕を地面に押し付けた。



「無理な相談だな」

「えぇー……――ちょっ!」


妖艶な笑みのローさんがそのまま私の首筋に顔を埋めてくる。



「っ……!」



ローさんは私の首筋に唇をつー、と滑るように押し付けた。
反射的に私は身をよじり顔を上に背ける。



「ん――ロー、さんっ」



名前を呼んでも彼は首筋から顔まで口づけを止めない。



「フフ……そんな声を出すなんて誘ってんのか?」



わかっているくせに聞いてくる彼は何を考えているのだろう。


そしてローさんはまた違う場所に唇を滑らせる。



「あ、ローさんっ……そこ肩……!」



私の服を少しずらし、素肌のままの肩に同じ行為を重ねる。



「んんっ!」



恥ずかしくて私は目をつぶっているしかなかった。



「や、やめ……」



私の言葉が届いたのかわからないが最後にちゅ、とリップ音を残しローさんは私の肩から顔を上げた。



「はぁ……、もうどいてもらっても?」

「ククッ……お好きにどうぞ」



やっと終わった事に安堵し再び羞恥心が蘇ってくるのは数秒後のお話し。







(もう!ローさんの変態!)

(男は全員変態だ)

(開き直るなぁ!!)



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