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「小さめだな」

「だからローさん失礼!」


私の肩を抱きながら呟くローさんを嗜める。

「で、では案内しますね……」

怒りなのか嫉妬なのかよくわからない風に身体を震えさせているカリナさんにローさんはちらりとも見ず中へ入った。

ローさんが受け止めなかったら私に来るんじゃないこれ……?

ぶぁっと悪寒がした。

「寒いのか?温めてやろうか俺の身体で」

「……遠慮します」

寒いのか?という言葉で一瞬気を遣ってくるれたのかと思った数秒前の自分殴りたいや。

しかも堂々とカリナさんの目の前で言うから更に羞恥心を掻き立てられた。

やめて!本当私まだ死にたくないからぁ!!

しかも女の嫉妬に燃え尽くされたくないからぁ!

「俺はお前に尽くされたい」

「黙ってお願いだから!?」

変態だ。最近ローさん変態化してるよ。
あ、でも出会った時からこんな感じだったか?
でも更に過激度が増してるな確実に。

「中を見たら観光の続きするか」

「あ、うん」

「わ、私も……!」

カリナさんの声に私達は顔を向けた。

「私が観光の案内をさせていただきたいので――」

「いらねェ」

「っ……」

ローさんの容赦ない一蹴りにカリナさんは泣き出しそうな表情をした。

「ローさんなんか冷たくない?」

「俺は興味ない」

「興味ってそうゆう問題じゃないよ……」

つくづく謎な人だ。
なんか態度が別人みたい。私に対しては変態発言連発するのがローさんの性格なんだと思ってたけどよくわからないや。



「行くか」

「う、うん……」

カリナさんは悲しげな表情をこちらに向けたままだった。



***



「あ」

「どうした」

「猫持ってきちゃった……」

自分の腕にはすやすやと寝ている猫が。


何故今まで気づかなかったのだ私。

「宿に戻る時に帰せばいいだろ」

「それもそうだね」

そう言って私達は近くのレストランへ入った。

「あ、猫禁止かな?」

「気にしないでいいだろ」


似たような会話今さっきやったよー。

なんて思っている間にレストラン内のテーブルに着いた。







「おいしい!」

「なかなかだな」

「舌が肥えてるんだね」

「体験してみるか俺の舌を」

「どうしてそうゆう考えに行き着くのかなー!?」



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