15
「うぅ〜ドラクエハンパねぇー」
「ドラクエ?」
「あ、いやこっちの話し」
危ない危ない。
下手に言うと誤解を招くからね。
でもドラクエにしてはドラゴンじゃなくて打倒魔王っていう設定なんだよね?
おかしいなー?
まずこの世界ってゲームなのか、現実に起こっているのかいまいちわからない。
そしてなんで私が勇者なんてものに選ばれたのか?
う〜む、わからない。
「リーシャ」
「何?」
ベポに話し掛けられ上を向く。
「敵だよ」
「もっと緊張感持って言ってね!?」
くそう、皆強いからって余裕こきやがって。
「あ、ローはレベルいくつ?」
「あ?」
そういえば聞いてなかったわ。
「……秘密だ」
「自分から加入してきたのに?」
まぁ、人には教えたくないこともあるから気にしないけど。
「……旅の最後に教えてやる」
「え、うん?」
謎キャラだよねロー。
イケメンってそういう設定多いよね。
「敵が目の前にいるのに考え込むのは後にしろ」
「あ!」
危な!ペンギンに言われて気づく今の状況。
「いつの間にか囲まれてるー!?」
やばい。
わんさか出てきたよ!
うん、もう
戦う
アイテム
逃げる←
「リーシャ!?」
ベポすまん。
「だって、たった10レベルの私にこんなに倒せるわけないじゃんんん!」
「逃げるって選択肢あったんだな」
「私も今知った」
ローさんに言われ自分も納得。
「だからなんで俺だけさん付けなんだ」
「なんか私ローさんだけは呼び捨てできない」
エンドレスだよこの会話。
「ええい!もう覚悟決めて倒す!」
リーシャはこん棒を手に取った。
「剣はどこいったんだ!?」
シャチナイスツッコミ!
「カタカナだらけで読みにくいよリーシャ」
ベポもなかなかいい線いってるね!
「と、こんな事言ってる場合じゃなかった……」
「更に増えているな」
「ローさん、貴方は戦えるんですか?」
「戦えるだと?フ、見くびるな」
そう言ってローさんはどこから出したのか長い長い長剣を構えた。
「ROOM」
すると私達の周りにブゥンと薄い幕のようなサークルが出現した。
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