14
「というわけで俺も魔王対峙に加入させろ」
「嫌」
マッハ一度で拒否した。
「なぜだ」
「ペンギンの時とまんまじゃん」
理由わからないとか最悪だよ。
「最初から最後まで全部が要因だからですよ。えーっと、誰さん?」
「ローだ」
「んで、ローさん」
「呼び捨てでいい」
え、なんか意外。
呼び捨てとか嫌うタイプの人かと思ったよ。
「俺はそんなに心は狭くない」
「だからなんで皆人の心読んじゃうの!?」
信じられないわー。
やっぱり信用ならんなローという人間は。
「加入させろ」
「だからなんで命令!?」
駄目だ息が上がって疲れるこの人。
「リーシャ、諦めろ。この人はこういう人なんだ」
うわ、ペンギンもなんかため息ついてる。
相当手強いなローさん。
「ローさん」
「なぜさん付けする?」
「なんか嫌だから」
「………」
あ……。
私の一言にシャチが慌て出す。
「おいリーシャ!あの人落ち込んじまっただろ!」
シャチが言う通りローさんはわかりにくいが、下を向いて落ち込んでしまっていた。
メンタル面弱!
イケメンなのに。
「イケメンは関係ないよリーシャ」
あらあらついにベポまで人の心の窓を覗き始めちゃったよ。
「はぁーーー……わかったよロー、今日からよろしくね」
ため息長!とかシャチがツッコンだが私はローに手を差し出す。
すると上を向いたローが先程のニヤリ笑みで私の手を握り締め握手をした。
うんやっぱりカッコイイな。
まぁイケメンキャラとかいてもいいんじゃない?
まぁ恋愛フラグが立つことはこのドラクエ物語の展開上ないと思うけど。
第四の仲間の加入を祝って夜に宴が催された。
ペンギンは特別だと言って財布の紐を緩めてくれた。
よっ!オカンペンギン!
と心の中で叫んだのにペンギンに頭を殴られました。
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