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「わぁ、さすが!」

こういうピンチに現れるところがペンギンの頼れるところだよね。

たまに十八禁の言葉をさらりと言う所がキズだけど。

「あんたか……こんな所で何やってんだ」

ペンギンも知り合いらしく親しげに怪しい危険なイケメンに話し掛けた。


イケメンだからって油断しないでねペンギン!

「ペンギン……お前も随分と……」

イケメンは何か言いかけたが私の方に突然向いた。

「ひい!」

私は咄嗟にベポとシャチの後ろへ隠れた。


「怖がるようなことをしたのか?」

ペンギンがイケメンに尋ねたが、真っ先に私が答えた。

「私その人に追っかけられた〜!!」

少し涙目になってしまったがこれは正真正銘自然に流れた涙である。けして嘘泣きではない。

「はぁ……やってくれたな」

「なに、そいつがチンピラに絡まれた所を助けようとしたんだが、その男にサインを要求していたから興味を持っただけだ」


イケメンがそう説明すると全員の視線が一気に私へ向けられた。

何??

「リーシャ……お前、サインなんて頼んだのか」

ペンギンに聞かれうん!と蔓延の笑みで頷く。

「リーシャって怖いもの知らずだよね!」

「うん?」

ベポに言われたことがよくわからなかったけど頷いておいた。

「とりあえず立ち話はなんだ、あそこのカフェに行くぞ」

え、カフェ?

「えぇー!?」

な、なんで!?

「どうしたんだリーシャ!?」

テンパっている私にシャチもテンパる。

「さっきまでカフェなんてあったっけ!?」

なかったはずだ。

この世界にカフェなどとお洒落な響きをもつ場所など。



「あるじゃないか」

ほ、本当だ。

あったよカフェ。

まさに大都市にありそうな優雅なカフェが立っていた。

「み、見間違いかな……?」

「そうに決まってるだろ!」

シャチがニカッと笑うものだからきっとそうなのだと私は安堵した。



一方、リーシャの先を行くペンギンとイケメン。

「あんた、今さっきカフェを作っただろ」

「さァ、知らねェな」


そんなやり取りがあったとかなかったとか。



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