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「よっし食べまくるぞー!」

「「おー!!」」

「待て」

またですかペンギン?

「なんで毎回止めようとするの〜?」

「当たり前だ。無駄遣いするな」

オカンかよ!?

「何か文句あるか?」

「ごぜーません」

あれ?いつの間にか立場が逆転してるよーな?

「とりあえず食べる分だけ頼め」

「「「はいお母さん」」」

「俺は男だ。得にベポ、お前はありえない」

「あはは!確かに!」

「熊ですいません」

「けなしてないよ!?」

今私達は山賊を倒した後に立ち寄った町で食事にありつこうとしている最中だった。

「う〜ん、悩むなー……」


「どれもおいしそうだね!」

「ベポもその笑顔可愛いよ!」

「関係ないだろ……」

「本当リーシャってベポ大好きだよなー」

うん大好き。

「熊耳萌えだよ」

「萌え?」

「ペンギン気にすんな。世の中知らねェ方がいいこともある」

「ペンギン知らないんだー。シャチ知ってるならそっち系の人ー?」


「どっち!?」

私もよくわかんないけど。



***



「ふぅー、結構歩いたし満足満足!」

私は町の大きなショッピングモールでウィンドウショッピングを満喫していた。

本当は買いたい物がたくさんあったけど、ペンギンが無駄遣い禁止って言うから買えなかったわけなのだ。



「いたあ!す、すいま……」


「ああん!?おいおい姉ちゃん今ので俺の肩が折れちまったよ!」



うっわ、べたべたな展開キター!

まじてあるんだこんないちゃもんつける人。

私の世界じゃ滅多にお目にかかれない人種だわ。


「なに黙りこくってんだ……」



「サインください」




「……は?」



「貴方見たいな珍獣なかなかいないから珍しくって!」


私がにこやかに頼むと、いちゃもんをつけてきた人は呆気にとられながら色紙にサインしてくれた。

あ、なんで色紙を持ち歩いているのかは秘密の方向でお願いします。


私が手を振りながらありがとう!というと男の人は引き攣った笑みを浮かべながら何故かそそくさと去っていった。

おかしなことしたかな?



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