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リーシャは「どうして?」と茫然としながら聞くと、突然神が「貴方達全員明日から違う世界に追放ね」と言われ今に至ると説明するロー。
説明がかい摘みすぎて逆に疑問が残る。
適当さは健在のようだ。



「じゃあシャチ達も!?」

「あァ、全員記憶はバッチリ残ってるぜ」



「エースさんも?」と聞けばローの眉間の皺が深くなり機嫌が悪くなるのがわかった。



「火拳屋も一つ上の学年だ……会いに行くなよ」

「嫌」

「てめっ」



相変わらずリーシャが素敵発言したエースを敵視するローに笑みが漏れ、一緒にご飯を食べようと誘われ歩き出す。
ペンギンもシャチもちゃんといるらしい。
ベポはさすがに人間にはなれなかったらしく、ミニマムサイズでローの家に内緒で居るという話だった。
世間体では問題ありだが心優しい白熊なので神様も譲歩してくれたのだろう。
ペンギンとシャチは最終戦の前に話していた将来の夢を実現させている最中なのだと。
後で電話やらメールやらで連絡を取って合わせてくれるそうだ。
やはりシャチはエッチなカメラマンなのか?
きっと盛大に「撮らねーし!」と突っ込まれるのが簡単に想像出来る。
ペンギンは絶対に和服仕様の職人服は似合っているだろう。
門番達の事を聞くとローは心底嫌そうに言い出した。



「人魚達は人間になって多分そこら辺で適当に生活してるだろ」

「適当だな!」

「ドンキホーテ屋は……ここの教師だ……鬱になっちまいそうだぜ」

「うわー、うわー」



影を背負い込み目が遠くに行っているローにリーシャもうげぇ、と苦い顔をする。
あのピンクのモフモフもしっかり付けているらしい。
目立つにも程がある。



「氷の女帝は何だかよくわからないが、テレビに映ってる。恐らく芸能人にでもなったんだろ。それと近々お前に礼をしに来るそうだ」

「ええ!芸能人!?お礼嬉しいけど目立つ!!」

「わらわは自由じゃ!って楽しそうだったな」

「あ、何か照れる」

「俺もテレビ局にスカウトとかされかけたけど」

「は!?」

「逃げた」

「逃げたんかい!」



突っ込みどころが多過ぎて敵わない。
リーシャは皆自由過ぎてはっちゃけてるなぁ、と汗を拭う。



「まぁ、皆元気そうで良かったよ……でも、何で二年間も私の前に現れなかったの?最近こっちにとか?」



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