22
皆さんこんにちはっす!
名もなき新米クルーです!
今回はハートの海賊団の頼れる兄貴分ことペンギンさんに取材したいと思います!
おっと、ちょうどいいところにマストの上の見張り台にペンギンさんを発見しました!
俺は早速見張り台に登った。
「どうしたんだ?何か困った事でもあったのか?」
「いえっ!ペンギンさんに聞きたい事があるんです!」
さすがペンギンさん!俺みたいな新米にも気にかけてくれる。
「何を聞きたいんだ?」
「リーシャさんの事なんすけど……!」
俺がそう言うとペンギンさんは面白そうに笑った。
「フ……そういう事か」
ペンギンさんは少し考える素振りをした後口を開いた。
「そうだな……、リーシャはサウスブルーの出身だと言っていたな」
「へェ〜!サウスブルーかぁ……」
「あぁ、それで俺達のほとんどはノースブルーだろ」
「あ、じゃあリーシャさんとは真逆なんですね……」
「それがあってか、お前が仲間になる前に面白い事件があった……くくっ、思い出すたび笑えてくる」
「それは気になりますね……!ぜひ聞きたいです!」
俺が興奮しながら言うとペンギンさんは空を見ながらゆっくりと話始めた。
あれは俺達の故郷を想わせるような冬島だった。
「わぁ!雪が積もってる!」
「俺らにとってはめちゃくちゃ過ごしやすいな!」
「ベポ!」
「なに……わっ!」
クルーの一人がベポに向かって雪を固めた球を投げた。
「お、雪合戦か!」
「よぉし……、えいっ!」
――バフッ
「いでっ!」
「あはは!シャチ当たってやんの!」
「チクショー…そこ笑うな!」
「なんだ……ぶはァ!」
クルー達は揃いも揃って雪投げをし始めた。
「……船長はしないんですか?」
俺は隣にいる船長に口元を笑わせながら聞いてみた。
[ back ] bkm