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「………」

「………」



私は今、何故かトラファルガー・ローに手を引かれて歩いていた。
私は祭りでトラファルガー・ローとハートの海賊団の皆とばったり出くわしたのだ。
まぁ、私が先に島へ着いたから当たり前なわけだけど、問題はその後である。
私がベポにトラのぬいぐるみを見せた後、トラファルガー・ローがシャチ達に何か言うといきなり私の手首を掴んで「少し付き合え」と言い、ベポ達を置いて歩き出した。
最初は何すんの!?と文句を言ってもトラファルガー・ローは私の言葉を無視して歩き続ける。
しばらく私達は無言だったけれど、いきなりトラファルガー・ローが立ち止まった。



「もぅ!一体何なのよ!」



私が叫ぶように言うとトラファルガー・ローはクルッと私の方へ向いた。



「ところでその浴衣どうしたんだ?」

「……お店の人に着付けてもらったの……」



私は質問を無視されたことにイラっとしてぶっきらぼうにいうとトラファルガー・ローはくつくつと喉を振るわせた。



「な、何よ!どうせ似合わないわよ!」



私は馬鹿にされたと思いプイッと横を向いた。
その時



―バァーン!



「!!」



花火が上がった。



「綺麗……」



私がそう言うとトラファルガー・ローはニヤリと笑いながら。



「当たり前だ、この場所は地元の人間の穴場だからな」

「え……」



トラファルガー・ローの言葉に私は驚いた。



「そんなところにわざわざ連れて来てくれたの……?」

「まぁな」



私はその言葉に少しだけ嬉しくなってしまった。



「……あ、ありがとう」



私ははにかみながらトラファルガー・ローに礼を言う。
まぁ、花火は綺麗だし夏祭りも楽しかったから今日くらいは特別にいいかなって思ったから。
するとトラファルガー・ローは目を見開いたと思うと口角を上げて私の頬をスルリと撫でた。



「え……なに……?」



私が驚いてトラファルガー・ローの顔を見た瞬間。



――チクッ



「いたっ」



首にチクリとした痛みが走る。
痛みを感じた場所を見てみるとトラファルガー・ローが私の首に唇を寄せていた。



「っ!な、なにすんのっ?!」



私はトラファルガー・ローの肩を押す。
するとトラファルガー・ローは顔を上げて不適に笑った。


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