◎デスブレイク組と恋煩い




バダ「ハァ…」

エス「どうしたんだバダップは。80年前から帰ってきてからおかしくないか?」

ミス「知らねぇよ俺に聞くな。けどバダップがあんな調子じゃあ次の任務に支障がでるんじゃねぇ?」

エス「なんとかしないとな…けど原因がわからなきゃどうすることもできないし」

ミス「提督から指示は?」

エス「今のところ何も。大きい仕事は当分無さそうだし、様子見なんだろ」

ミス「ま、そんなことだろうな。バダップのことだ、任務となったらなんとかするとは思うけど」

エス「しかし個人的に気になるな。バダップが任務以外で落ち込むなんて珍しい」

ミス「よっぽど重大な問題なのか?」

エス「わからない。でもどうにかして聞き出してやらないと俺たちもとばっちり受けるぞ」

ミス「やっぱ直接聞くのが一番手っ取り早いと思うぜ」

エス「そう思うんならお前聞いてこいよ」

ミス「はぁ…!?ヤダよめんどくさい。そういうのはエスカバの仕事だろ」

エス「そういうのってなんだ、貧乏くじってことか」

ミス「そうだよ、わかってんじゃんバメルくん」

エス「むっっっかつくなぁお前!顔共々ムカツク!」

ミス「なんだよこの俺の美しい顔のどこに文句があるんだ」

エス「お前はもう根本的に駄目だな」

ミス「はっ、具体的に挙げるとこがないからって全否定に走るなんて、考えが浅いんじゃないかいバメルくん」

エス「この世で一番美しいのは自分だなんて考えてる救いようのない井の中の蛙野郎に言われたくないね!もう一回鏡見直してこいよ!」

ミス「言ったなこの三白眼!いつでも瞳孔開いてるマジキチに俺の美しさがわかってたまるか!」

エス「これは生まれつきだって何度言ったらわかるんだ脳みそゼラチンがぁ!表出ろクソナルシスト!!」

ミス「上等だ!白目抉りとって卵白と一緒に食してやるよ!!」

バダ「卵は今切らしているからここにはない」

ミス「うわあああああああああ」ガンッ

エス「あべしっ」

ミス「いきなり後ろから出てくんなバダップ!思わず拳が前に出ちまったじゃねぇか」

エス「お前わざとだろわざと!!なんでびっくりしてパンチが出てくるんだおかしいだろ!」

ミス「なんだよ急所は外してやっただろ」

エス「やっぱわざとじゃねぇか!」

バダ「それより何を話していたんだ?」

エス「それより…」

ミス「バダップはいつから俺たちの話を聞いてたんだ?」

バダ「ミストレーネが“白目抉って卵白と一緒に食してやるよ!”と言っていたところだ」

エス「だから卵は切らしてるっていうことになったんだな…」

ミス「いや別に俺たちは卵の話じゃなくてお前の話してたんだよ」

バダ「俺か?」

エス「そうそう」

バダ「俺は別に卵は嫌いではないが」

ミス「卵の話題じゃねぇって言ったろうがよ!卵から離れろ!」

エス「バダップって変なとこ天然だよなぁ」

バダ「卵じゃないならなんなんだ?」

エス「いや…別に大したことじゃ…」

ミス「エスカバは堅焼き派だということが判明してな」

エス「は…?」

ミス「俺は半熟派だから口論になったというわけだ」

バダ「なるほど」

エス「納得するのか」

ミス「だからお前は次の任務の用意をしておいてくれ。俺たちも互いに理解しあえたらすぐそっちに行く」

バダ「了解した」







ミス「というわけで」

エス「てか聞くんじゃなかったのかよ」

ミス「お前がどもってたから助け船出したんじゃねぇかむしろ感謝しろよ感謝」

エス「それにしてももう少し言いようが…」

ミス「それでだな!」

エス「…ああ」

ミス「考えたんだがバダップは恋煩いじゃないのか?」

エス「あの機械野郎がぁ?恋煩いいいい!?」

ミス「だってこの頃のバダップの様子といったら、この前の食事のときも栄養補給は軍人としての義務だとか言ってたくせに半分くらい残してたし」

エス「わからないやつだったが前以上に考えこんでる時間が多くなったような…」

ミス「だから!バダップにも春がきたってことだよ!」

エス「でもただ体調がすぐれないだけって可能性もあるぞ」

ミス「いーや、バダップは恋をしてる。見りゃわかるさ。百戦錬磨の恋の狩人を甘く見んなよ!」

エス「はいはい。で、相手は?」

ミス「ズバリ…円堂守だ!」

エス「…」

ミス「なんだその蔑むような目は」

エス「お前そっちの気…あったの?」

ミス「あるわけないだろう」

エス「じゃあなんでその結論に達した」

ミス「いや…昨日ネサフしてたら好きなサイト様が円バダを更新してたもんだからつい」

エス「思いっきりそっち系じゃねぇかああああああああああ!」

ミス「あぁ俺リアルに興味ねぇから。お前の汚ねぇケツみても何も思わねぇから」

エス「考えたくもねぇよ気持ち悪い!てかなんで今暴露したんだよりによってこんな時に!」

ミス「いやー墓場まで持ってく気だったんだけどなぁ人生何があるかわかんないね☆」

エス「病院が来い」

ミス「つまりバダップが本当に円堂守のケツを追っかける気があるかどうかというわけだが」

エス「言い方やめい」

ミス「確かめるにはバダップに直接聞くしかないがこんなこと聞きにくい」

エス「まぁそうだろうな」
ミス「だから俺はいい方法を考えた」

エス「嫌な予感しかしないが聞くだけ聞こう」

ミス「エスカバ・バメル…お前バダップに愛の告白してこい」

エス「……ここに病院を建てよう」

ミス「聞こえなかったか?バダップに愛のこくh(」

エス「聞こえてるよ!聞こえてるから現実から逃避したんだよ!」

ミス「じゃあ告白しようぜ!」

エス「円堂守風に言っても無駄だからな!なんで俺がバダップに告白なんてぶっ飛んだ考えに至るんだ!」

ミス「それは…楽しそうだからだ!!」

エス「力強く親指を立てるんじゃない!!そもそも俺になんのメリットもないじゃないかその作戦!」

ミス「お前がバダップに告る。バダップが本当に恋をしていれば断るはずだ。バダップのことだから断る理由もしっかり、相手が納得するように合理的に言ってくれるはず」

エス「聞けよ」

ミス「もし詳しく言ってくれなくとも言い寄れば断片ぐらいは聞き出せる。バダップが誰が好きかなんて機密事項でもなんでもないんだからな」

エス「だから!その作戦俺にとってデメリットしかないって言ってるだろう!やる意味もない!だったら今すぐ普通に聞いてくるっ」

ミス「あらいいのエスカバくん、俺に逆らって。ほら」

エス「なんだよ、何かあんのか」

ミス「エスカバのセクシーナース服姿の写真だ」

エス「なあああああ!?こんなもん着た覚えねぇぞ!てかスリット…おま…開きすぎじゃ」

ミス「80年で進化した合成技術甘く見んな!」

エス「くそ…汚ねぇぞ!腹の中ブラックホール!あれだけ顔キレイなこと推してたのに!」

ミス「フッ、これこそ俺のような選ばれた男にのみ許された特殊スキル…“ただしイケメンに限る”!!」

エス「いつ!どこで!誰にそのインチキスキルが許されたって!?」

ミス「俺が許せばそれは世界の常識となる」

エス「今この瞬間ほどお前のツラ殴りたいと思ったことないぞ」

ミス「はいはい御託はいいから早く行ってこいよエスカバ。吉報待ってるぜ」

エス「人ごとだと思って…てか吉報じゃ駄目だろ」

ミス「もちろんバダップの答えが円堂守だと願って」

エス「俺の心配とかひとっかけらもないのな」

ミス「別にお前の心配する必要ねぇよ。上手くやるって信じてるからさ」

エス「ミストレ…」

ミス「良い同人ネタ宜しく頼むな!!」

エス「チクショウ!!!!!」




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続きます…





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