疲れたぁ><

2013.02.17.Sunday


 カチャカチャという音で目が覚め、カカロットはいつの間にか眠っていたことに気づいた。

「悟空?」
「あ、カカ、起きたんか。ちょうど良かった。オラ、腹減ってホットケーキ作ってたんだ」

 甘い香りはそのせいかと納得しつつ、起き上がりキッチンへ歩いていく。細長い口のケトルから紅茶のティーバッグを入れたカップに湯を注ぐ悟空と並ぶと、照れくさそうに顔を上げた悟空とキスをした。

「おいしそう」
「だろ?最近やっとキレイに丸く焼けるようになってきたんだ」

 ヘヘっと嬉しそうに答えた悟空の笑顔を見ていると、いつも自分の幸せを実感すると同時に、少し不安に駆られてしまう。幸せすぎて不安だなどと陳腐かもしれないが、まさにそんな気持ちだった。

「カカ?」

 同時に込み上げてきた幸福と不安に耐え切れず、衝動的に背中から悟空を抱き締める。顔だけで振りかえった悟空を見下ろし、カカロットは青い目をぎゅっと閉じて何でもないと言った。

「……カカ、オラここにいるよ」
「うん」

 不安も愛情も全て知り尽くした、穏やかな悟空の声に頷き、回した腕に力を込めると、カカロットの腕に悟空の手がそっと触れた。

「ホットケーキ、食べよう?」
「そうだな」
「これからもオラが上達するの見ててくれよな、カカ」
「もう悟空しか見えないから」
「うん。オラもだよ」

 コンロのスイッチを押し、カカロットの腕に抱かれたまま向かい合うように体勢を変えた悟空は、手を伸ばして頭半分高い位置にある恋人の頬を撫でた。暫く黙って見つめあっていた2人は、焼き上がったホットケーキの甘い香りに包まれたまま見えない糸で引かれ合うように唇を重ねた。



end

最近ちょいせつないなぁ、TKKさん誰書いても(;´▽`A``

22:53|comment(0)

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