疲れたので・・・
2013.02.01.Friday
「悟空、もう大丈夫だから」
「大丈夫じゃねぇよ、カカっ。酷ぇ熱なのに!!」
「悟空がお医者さん呼んでくれたから、薬も飲んだし、後は寝るだけだよ。ここにいたら悟空にもうつるだろ?」
高熱で潤んだ目を少し細め、カカロットはベッドの横で心配そうな顔をしている悟空の髪を撫でた。
「平気だから、な?時々覗いてくれればそれでいいよ」
「…………」
「悟空?――っ!?」
黙って唇を噛み、こちらをジッと見ている悟空にどうしたのかと問いかけようとした時、発熱しているカカロットよりも悟空の顔が赤くなったかと思うと、いきなり身を乗り出してキスをされた。驚きのあまり青い目を大きく見開いたカカロットは、悟空の舌が乾いた唇を割って入ってきて初めて我にかえり、力の入らない手で悟空の肩を押し返した。
「うつるだろ!!――っ、ゲホッ」
「カカっ、大丈夫?ごめんっ」
突然大声を出したせいで咳き込んだカカロットの手を握り、悟空は慌てて顔を覗き込んだ。
「平、気……っ、悟空、何考え……」
「だってっ、オラも熱出ればカカと一緒に寝てられるだろ!オラ、一人で部屋にいたって落ち着かねぇし」
「あのなぁ……変なとこで頑固なんだから」
「だって……」
「分かったよ。悟空のその顔には弱いんだ。じゃ、マスクして……あんまり近づきすぎないって約束だぞ?」
「うん」
コクっと頷いて言われたとおりにマスクを取りに行った悟空の背中を見送り、カカロットは眉を下げて弱く笑った。
「カカ、スポーツドリンクも持ってきた」
「ありがと。ごめん、ちょっと寝るよ」
「うん。オラ、ここにいっからな、なんかあったら言ってくれよ?」
「分かった」
柔らかい笑顔を見せたカカロットに悟空もようやく少しホッとしたように笑った。
2日後。
「……で、イチャイチャした挙句2人してダウンか?」
「オラ、たち……イチャイチャなん、かっ、ゲホッ、ゴホッ」
「悟空、今話さない方がいいよ。オレより症状重そうだから」
まだ微熱は残っていたが、随分回復したカカロットの隣で今度は悟空が息も絶え絶えの様子で熱に喘いでいた。
二人を呆れ顔で見下ろしているのは、出張を予定より早めに切り上げて帰宅した同居人のターレスだ。出張に出た当日の夜、悟空から電話でカカロットが熱を出したと聞かされたターレスは、かなり無理のあるスケジュールで仕事をこなして帰ってきたせいでいつもより疲れて見えた。元々シニカルなタイプだが、病気の二人に皮肉を言ったのはそのせいもあったのかもしれない。
お土産のお菓子を小さな机の上に置き、二人のベッドの脇にしゃがみ込んだターレスは悟空の額を触って溜め息を吐いた。
「病院は行ったのか?」
「あ、まだ……さっきぶっ倒れるまで熱があるって気づかなかったんだ」
「ったく。しょうがない奴だ」
「わぁっ!?」
「大人しくしてろ。車まで運ぶだけだ」
ターレスはいきなりブランケットを這いで、驚く悟空をスーツ姿のまま軽々抱き上げた。
「カカロット、少し留守番してろよ」
「……オレも行く」
「おまえも治りかけで今が一番大事な時だ。これ以上オレの手を焼かせるな」
「――分かったよ……」
「ふう……そんな顔をするな。小一時間で戻れるんだから」
「んっ、……ターレスにもうつるよ?」
悟空を抱きかかえたまま、ターレスはベッドに座っているカカロットに顔を近づけ、触れるだけのキスをした。
「おまえらが元気になるならそれでもいいだろ」
「ターレス……ごめ、んな……オラ、迷惑……」
「気にするな」
ターレスは短く答えて悟空の唇にもキスをし、ニヤッと笑った。
「これも間接キスか?」
「……へへ。オラが一番得してるな。ターレスのもカカのももらってっから」
嬉しそうな悟空の答えを聞いて、ターレスとカカロットは顔を見合わせて楽しげに笑った。
何か意味不。さすが突発。
さて仕事行くよっ.....(((ヾ( ´ ∇ ` )ノ
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