ちょおおおおおおおおっ//////

2013.01.16.Wednesday


「悟空」
「あ…」

 振り向くと彼がいた。
 相変わらず高そうなものを身にまとってる。 その中のいくつが自分で買ったものなんだろうか、 それとも全部女の人からの貰い物なんだろうか、とオラには関係ないことを考えながら見つめると彼はいつものようににこにこしていた。

「今から帰るの?」
「うん、カカは今からお仕事か?」
「そうだよ」

 カカはホストクラブの人だ。 数ヶ月前に友達に強引に誘われて言ったクラブ。
友達はハイテンションでお酒を飲んで楽しそうにしていたけれど、オラにはどう考えても馴染めない場所だった。 お酒は好きだけど、知らない人と飲むほど好きじゃない。 帰りたくてたまらなかったときに、オラに話しかけてくれたのがカカだった。

 カカはオラがああいう場所が苦手なのを察してくれたみたいで、ずっと一緒に居てくれて それから一度も店には行ってないけど、何故か時々この道で会うので、会うとよく世間話をするようになった。

「もう店には来てくれないの?」
「行かねぇよ、だって全然馴染めなかったもん。カカだって分かってるじゃねぇか」
「俺がいても?」
「うん、行かねぇ」
「じゃあどうしていつもこの辺りにいるの?俺のこと待ってるんじゃないの?」
「えっ!?」
「本当は、俺に会いたいんだろ?」
「ち、ちが・・・!ここはうちの近くなんだって」
「どうだかなあ」

 甘い言葉を恥ずかしげもなくさらっと言ってしまう様子を見ていると、あぁ、この人はホストなんだなぁと思う。

 カカはにこにこしていた。けどさっきとは違う「にこにこ」だった。
 今は明らかにオラをからかって楽しんでる。

 このままだとオラが押されるばっかりだ、話題を変えなきゃ・・・。

「女の人ばっかり騙してちゃだめだよ!そうやって甘い言葉言われたら、信じ込んじゃうんだから!」
「ハハ、騙してないよ。ちょっと夢見させてあげてるだけ。そもそも俺の仕事はそういうもんだからさ」
「だからそれが騙してるんだってば」
「じゃあ君も信じてくれるの?」
「えっ?」
「俺が、君のことが一番好きだよって言えば、君は信じてくれる?」
「えっ、いや、あの、えと・・・」

 カカは大笑いしたあと、俺に説教なんかするからだよ、とオラのおでこをつんと人差し指でつっついた。
 指一本だったけど触れられて、不覚にもちょっとどきどきしてしまった。顔が熱いような気がする。 騙されてしまう女の人の気持ちが少し分かった気がした。 こんなかっこいい人に色々言われたら、嘘だとわかっていても、信じてしまいたくなる。 自分だけを見てくれる人なんじゃないかって。 だったらこの人の力になりたいと、欲しいものを、必要なものを贈ってしまうんだろう。

「そろそろ行かなくちゃ。今度は、ちゃんとお店に来て?なんならバイトしたっていいんだよ。」
「いーかーねーったら!」

 オラの叫びを無視してカカはまたにっこり笑って、ひらひらと手を振りオラと逆の方向へ歩いて行った。

 またオラの知らない人に甘い夢を見せに行く。

 さっきのは冗談だって分かっているのに、オラはまだどきどきしていた。   

-fine-

改行変やったらごめんねっ><
あああ、いいっ、黒ちゃん、黒ちゃんっ//////
つか、そろそろホストタレ描いて(書いて)よぉぉぉ。゚(PД`q。)゚。
いいもん、どうせホストタレは自家発電なんだ..............( _ _)σ イジイジ

と言いつつ、拙宅のホストシリーズと区別つける自信が全くない(>▽<;; アセアセ

ああああっ、でも、いいっ、カカ空さん、いいっ。
はぁ、マジ、フェアリーヽ(^◇^*)/

21:38|comment(2)

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