寄り道させないでよぉぉ(タレカカ妄想付)

2014.10.04.Saturday


 珍しく深く眠っていた。
 すっかり高く昇った太陽の光は淡いブルーのカーテンで隔てられていてもなお温かく、窓際にベッドを置いたのは正解だと思った。
 逞しい胸にピタリと身体をくっつけているカカロットの寝顔に視線を落とし、片手で乱れた金髪を弄ぶ。すると、カカロットはほんの少し体を動かしたものの、青い目が開くことはなく、ターレスの肌を規則正しい寝息がくすぐった。

 起こさないように気をつけながらカカロットから離れ、ベッドの下に放りだしたままになっていたスウェットを下だけ履く。
 サイドテーブルに置いてあった飲みかけのミネラルウォーターで喉を潤し、セミダブルのベッドに一人眠るカカロットに視線を戻すと、白い肩に昨夜つけたばかりの歯形が薄く残っていた。
 吸い寄せられるように屈みこみ、戯れで噛んだ痕に唇を落とす。
 短い声を上げたカカロットの髪を撫で、まだ少年らしさの方が濃く残る身体のラインを確かめるように肩から指を滑らせると、カカロットが青い目をぼんやり開いた。

「何時?」
「もう昼前だ」
「……そんなに寝ちゃったんだ」
 眠そう呟いたカカロットは、長い腕を伸ばし、ターレスの首の後ろで絡めあわせた。
「もう起きるの、ターレス?」
「ああ、少し腹が減ったからな」
「オレも。……でも、離れたくないな」
「今日からずっと一緒なんだ、食事の用意をする間くらい我慢しろ」
 耳の下に口づけてきたカカロットを抱き起こし、乱れたシーツの上に座らせ、小さく笑う。カカロットの青い瞳はまだ眠たげで、ベッドを降りたターレスが色違いのスウェットを渡しても膝の上に置いただけだった。
「下着で食ってもいいが、――あんまり無防備だと襲うぞ」
「別にいいけど、でも、ターレスが作ってくれるならちゃんと食べたい」
「なら着替えろ」
 可笑しそうに唇を引き上げたターレスを見上げ、カカロットはコクリと頷いたが、暫くは形のいい筋肉が付いた浅黒い身体を見つめていた。
「ご飯食べたらどうするの?」
 キッチンに向かおうとしたターレスの腹に額をつけ、カカロットが引き止めるように抱きついてくる。ターレスは眉を軽く上げ、しょうがないなと言わんばかりに息を吐いた。
「今日は一歩も家から出ないぞ」
「え?」
「昨夜、やっとおまえは本当にオレだけのものになったんだ。まだ、味わい足りない」
「……うん。ほんとに、もうずっとこうしてられるんだ。まだ、信じられないけど」
 ターレスは照れくさそうな中にも僅かに不安を覗かせたカカロットの髪を指に絡め、首筋に向けて撫で下ろしながらその場にしゃがみ込むと、視線の位置が同じになったカカロットを見つめ、少し乱暴に唇をキスで塞いだ。
「……っ、ターレス、大好き」
 唇が離れてすぐ、紅潮した頬に満面の笑みを浮かべたカカロットを広い胸に抱き寄せ、ターレスは答えの代わりに柔らかな金髪にキスをした。




 ……ちょっと書くともっと書きたくなる(;´▽`A``
 特に背景とか考えてる訳じゃないのですが、何等か障害乗り越えーなタレカカさんです(適当だな、オイ)

22:25|comment(0)

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