お料理に
2013.11.09.Saturday
陽射しがブラインド越しにも部屋を明るくする時刻。
脇の辺りに頭を乗せて眠っていた悟空がモゾモゾ動くのに気づいて、ターレスは目を覚ました。
「もう昼か」
肘を軽く折り曲げ、まだ眠っている悟空の髪の毛を指先で弄びつつ、ひとりごつ。
んっと声を出した悟空の髪にキスを落とすと、薄く瞼を開けてターレスを見上げてきた。
「昼だぞ」
「え?もう??」
「ああ。飯でも食いに行くか?」
ターレスの問いを待っていたようなタイミングで悟空の腹が鳴る。
悟空は軽く目を開き、眉を上げてこちらを見ているターレスに照れくさそうに笑ってみせ、広い胸に両腕を乗せてターレスを見下ろすような体勢になった。
「ここで食べたい」
「ろくなもんないぞ?」
「お腹が満たせればなんでもいいよ。……外に出たらあまりくっついてられないし」
「オレは別に構わないけどな?」
「オラ、恥ずかしいから嫌だ」
わざと顔をしかめた悟空の鼻先を指で軽く摘まんで小さく左右に揺すると、悟空が薄く唇を開いて顔を近づけてきた。
「んっ……」
乞われるまま唇を重ね、舌を少しだけ口内に滑り込ませると、悟空の舌もそれに応えた。後頭部を支えたまま数回ついばむように唇を重ね、時折深く舌を絡め合う。飽くことのないキスを繰り返した後、ターレスは悟空の背中を軽く叩いて起きろと言った。
「シャワー浴びてこい。その間に飯作っといてやる」
寝癖のついた悟空の髪を片手でクシャリと潰してそう言うと、悟空はベッドに腰をかけて頷いた。
「……ターレス」
立ち上がり、キッチンに向かおうとしたところで声をかけられ、振り返ってみると、悟空が片手を差し出していた。
頭に疑問符を浮かべながら近づき、手をとると少し力を込めて引き寄せられる。
意外な行動に目を丸くしていると、悟空がぐっと顔を近づけ、ターレスにキスをした。
「どうしたんだ?」
可笑しそうに尋ねたが、悟空も特に意味があったわけではないのだろう。
ヘヘっと笑って立ち上がり、腰にかけていたシーツが落ちるのも構わず、身長差のせいでターレスの首にぶら下がってでもいるような格好で抱きついた。
「ターレスといると、時間の感覚狂っちまう」
「――幸せな証拠だろ?」
「うん」
サラリと問いかけたターレスの言葉に頷き、悟空は名残惜しそうに身体を離すと、全裸のままバスルームへ駈け込んでいった。
「幸せ、ねぇ……」
自分らしくない言葉に苦笑いしつつ、ターレスはベッドの脇の棚に放り出してあったシャツを羽織ると、冷蔵庫に何が残っていたか考えつつ歩き出した。
なんてことない朝の風景。いや、昼か^^
ターレスの家は基本あまり食材とかなくて、お酒とつまみくらいなんですが、黒ちゃんと付き合うようになってから、時々お料理してあげる時が出来たとかだといいなぁ(*´∇`*)料理しても男前なんだぜ。タレ’sキッチンなんだよ(*´∇`*)
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