やめられないとまらない
2013.08.15.Thursday
『あ、これ。このシーンが好きなんだ』
スナック菓子の袋を手に画面を指差したものの、隣の悟空からは返事が返ってこない。不思議に思って視線だけ向けてみると、悟空はカカロットの肩に頭をあずけて寝息を立てていた。
……やっぱり疲れてたんじゃないか
形のいい金の眉を少し下げ、クスッと笑う。週明けのプレゼンテーションに備えて、家にもたくさん資料を持ち込んでいると言っていた。無理せず休めばいいと言うカカロットに大丈夫だと言い張った悟空だったが、家に来たときから目の下のクマに気づいていたから、外出せずに借りていたDVDを見ることにしたのだが……
二人でランチを作っている時から何度も欠伸を噛み殺していたから、お腹が満たされて限界になったのだろう。
安心しきって眠っている悟空を起こさないように頭をあげさせ、膝枕で寝かせてやると、一瞬目を開けてカカロットを見上げたものの、寝ぼけていたのか、また直ぐ眠ってしまった。
幸せってこういうことだよな。
気恥ずかしいようなことも、悟空といるとごく自然に思える。
言葉で確かめ合う時間も、沈黙も、肌を重ねる時も、悟空と過ごす一分一秒が宝物のような時間の連続だった。
ん、と無意味な声を漏らした悟空に視線を落とし、そっと額から黒髪をかきあげる。露になった額に唇を落とすと、悟空がわずかに身動ぎしてから、まだトロリとした顔で目を開けた。
『あ、悪ぃ。寝ちゃ……』
慌てて口にしかけた言葉をキスで塞ぎ、柔らかく微笑み返す。照れくさそうに笑った悟空が、乞うように薄く開いた唇にもう一度唇を重ねるまでの短い時間、カカロットの青い目には悟空以外何も映っていなかった。
なんでこう頭に浮かんでる光景を文字にしたとたん何か違うものになるのか(;_;)
でも、めげずに妄想するの……orz
だって好きなんだよーー(。>д<)
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