むにゃむにゃ
2013.06.19.Wednesday
ソファでうたた寝をしていたターレスは、誰かに呼ばれたような気がして目を覚ました。
「ーーっ、カカロット、脅かすな」
「わりぃ」
「瞬間移動ってやつか……当人には便利だろうが、来られる方はたまったもんじゃないな。オレが取り込み中だったらどうするんだ」
寝起きがいい方ではないターレスは、午睡の邪魔をされた腹いせにかなり皮肉な調子で文句を言うと、キッチンへ向かった。
「……脅かすなと言ったばかりだろう、なんだ?」
冷蔵庫を開けようとしたとき、後ろから悟空に抱きつかれ、手を止める。
「取り込み中、って、なんだよ」
ターレスの背中に額をつけて話す悟空の声はいつもより低く、何かしらの感情を圧し殺しているようだ。ターレスは暫く黙っていたが、悟空の腕を離させると、振り向いて悟空をまっすぐ見据えた。
「大人の事情があってもおかしくないだろ。おまえだけに操を立てる義理もないからな」
「ーーっ」
「……もっとも、誰かに気を探られることのないその姿で訪ねてくるおまえの健気さには答えてやりたいが」
「他にも、いん……のか?」
「さぁ。そう思う方がおまえの罪悪感は薄れないか?」
嫉妬か独占欲か。
悟空の赤い瞳が一瞬、隠した激情に揺れる。
ああ……
この程度のことで、こいつの気持ちを確かめようとしている時点で、オレの……敗けだな
「……ま、認めてはやらないが」
「ターレス?」
「夕刻までそう時間はない。ベッドに行くぞ?」
不安げに首を傾げた悟空には答えず、ターレスは背中で揺らしていた尻尾を腰に巻き付け、振り返らずに歩き出した。
どう展開させてもせつない二人になりそうで、だから書けないで行き詰まってるのかもー(-_-;)
ま、もう少し暖めよう。おやすみなさい★
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