いざ、現実へ♪
2013.05.27.Monday
「カカロット、カカロット」
「ん……」
「もう着くぞ、起きろ」
「へ?え、あ、あれ?オラ、寝ちまったんか?」
「ああ、一駅ももたなかったぞ」
どうやらターレスの肩に頭を預けて眠っていたらしい。タバコとコロンの香りをごく近くで感じ、カカロットは今さらながら赤くなった。
「起こしてくれればいいのに」
「卒論の研究で徹夜だったんだろ?電車で寝るくらいどうということもないさ」
「だって久しぶりに会えたのに……」
ブツブツ文句を言う悟空の髪を片手でクシャッと撫で、そのまま軽く引き寄せ、頭のてっぺんにキスをする。乗客はそう多い時間でもなかったが、それでも何人かの視線が二人に向けられたが、赤い顔の悟空と相反し、ターレスはいたってクールな顔をしていた。
「オレはおまえが隣にいればそれだけでも満足だ」
「どうせオラガキだから」
ムッと口を尖らせ顔を背けたカカロットを見て、仕方ないなとばかりき軽く眉を下げ、フウと息を吐く。
こちらをみようとしないカカロットの片手を握り、耳元に寄せた唇を開いた。
「大切にしたいから子ども扱いしてるんだ。傷つけたくない」
「オラ、子どもじゃねぇ」
「おまえが思うほどきれいな営みじゃないぞ。もっと生々しい。……下手すれば二度とごめんだと思うことかもしれない」
「そんなことねぇっ!オラ、ターレスとなら……」
「シッ」
思わず口調が強くなった悟空をいさめ、握っていた手に力をこめる。唇を噛んで俯いた悟空の手を握ったままやや強引に立ち上がると、ターレスは悟空が何か言っているのを無視して、目的地よりも早く電車を降りた。
「ターレス……?」
不安げに顔を上げたカカロットを黒い瞳が真剣に見つめ返す。真意をさぐるような目に戸惑いつつも、カカロットもまた頬を染めてターレスを見た。
「意味はわかって言ってるんだな?」
「うん……」
小さく頷いたカカロットの肩を抱き、ターレスは少し固い声で行くぞ、と言った。
ダメだ、ねむけがっ。
ここでダウン.ホテルで初エッチなタレカカしゃんは、探すんじゃない、感じるんだっ(*´ω`*)
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