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じゃっじゃーん!やってきました、ラブホーー!!


「クラマ君、ここだよ」

「……ん」

選んだ部屋のドアの前で繋いだ手の方で部屋番号を指差せば、クラマ君からちっちゃな声で返事が返ってくる。
いやあーん、クラマ君ってば照れちゃってさっきからずーっと俯いたまま俺と視線合わそうとしないの。
繋いだ手も汗でなんかヌルヌルしてるし、緊張しちゃってるんだね。分かります!
だって初めてだもんね、しょうがないよね!
イイヨイイヨー、これぞショタの楽しみってもんよ。
クラマ君、ショタコンの男のツボを心得てるねー。お兄さん、嬉しいよ!


ファーストフードの店でズボンをわざと濡らすという奥義に出た俺は、クラマ君が真っ赤になって唇噛み締めて黙っちゃったのを良いことに、そのまま手を握ってここまで連れてきちゃったのでしたー。
都心の街中を男同士で手を繋いで歩くのを嫌がったくらいかな、道中でのクラマ君の抵抗は。
それも「バッグで隠れてるから誰にも見えてないよ」っていう俺の適当な言葉で大人しくなっちゃったし。
下手に騒いで周囲の視線を引きたくないってのもあったんじゃないかなー。
ラブホに入る時には流石にクラマ君的に抵抗あったみたいだけど、それも俺が手を引いてどんどん躊躇せずに入っていくから逃げる隙も与えなかったし。
チェックインからチェックアウトまで誰にも会わないでOKのラブホだから、サクサクッて感じであっという間にお部屋までご到着!ってなもんですよ。
機械操作でチェックインするのにクラマ君は少しびっくりしてたみたいだけど、誰にも会わないで部屋まで来れるってとこにホッとしてたのも俺は見逃さなかったよー。


大体さ、今日はゲイのお兄さんとエッチな事をしてみるっていう約束で待ち合わせしたんだから、クラマ君だって最初からこうなる覚悟はしてる訳よ。
でも実際に会ったら緊張したり迷ったりするのは仕方ないと思うんだよ。こういう事すんの初めてな訳なんだから。
それだけじゃなく「男同士」っていう罪悪感まで抱えちゃってるんだし。
だから俺は少しでも迷いを消してあげなきゃいけないって思うんだ。
緊張解れるように会話盛り上げたり、ラブホに行かなきゃいけない理由を作ったり、誰にも会わないですむようなラブホ入ったりとかね。
有無を言わさず、「こっちでいいんだよ、大丈夫だよ」って教えてあげるのが結局はクラマ君の為になると俺は思う訳よ。


「クラマ君……ッ」

「…ッ、あ……!」


だからこれもクラマ君の為を思っての事だから!
クラマ君がこれ以上悩んだりしなくてすむよーにっていう俺の優しさだから!
決して俺のチンコが大興奮で、部屋に入った途端に辛抱堪らんわーい!って襲い掛かった訳じゃないから!!
そこんとこ、誤解しないように!!


俺は部屋に入ってすぐにクラマ君にむしゃぶりついた。
ガバッて抱きついてさっきから気になってしょうがなかったちっちゃな唇をあむって銜えると、クラマ君はいきなりの事に身を捩って小さく抗議の声を上げた。
でもそれこそが真の狙い!
抗議の声をあげようと口が緩んだ隙に、遠慮なく舌をねじ込んでやる。
そしてすぐさま上顎を舌でなぞってやると、クラマ君の俺を押し返そうとする手の力がガクッと弱まった。
そのままレロレロと上顎を舌で舐めてるだけでクラマ君の手は、さっきまで押し返そうとしてたのにいつの間にか俺の腕にしがみ付いてる。
かっわいー!
やっぱ上顎弱かったんだー。
俺に掴まってないとちゃんと立ってられないみたいで、俺が腰に手を回してぎゅって支えても嫌がる素振りさえもう見せない。
目を瞑って眉とか寄っちゃって必死に俺の腕に掴まってる姿は健気で、チンコ直撃だ。
やっべーーー!ちょお可愛いいいい!!


「ンッ、あ……ッ!」

チンコに直撃食らった俺は、クラマ君の腰に手を回してたのをいい事に、そのままベッドにクラマ君ごと倒れこんだ。
ベッドのスプリングが弾んで、クラマ君の口から喘ぎ声みたいな声が漏れる。
咄嗟に出ちゃった声なだけかもしんないけど、俺に燃料を更に追加させるには充分だった。

ああーーー、もう辛抱堪らんッ!!いっただきまーす!!


 



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