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「なあ!天国ってどういうこと!?」
土門はギャラリー三人と向かい合う様にテーブルの上に腰を掛けて、
自分の足の間に円堂がくるように抱き寄せる。
円堂はそんな土門を興味深々で振り返る。
「ん?
とーっても気持ちいいところだよ。
まもちゃんは感度が良いから、そろそろイケると思うんだよね」
土門はそう言うと円堂を自分の胸に引き寄せる。
土門に寄りかかると、円堂の顔はちょうど土門の胸の辺りにくる。
見上げる土門の甘ったるい雰囲気。
背中に当たる硬く筋肉の付いた体。
「まもちゃん」という女の子みたいな呼び方。
それら全てが何故か円堂を堪らなくドキドキさせる。
「ね、脚開いて」
「ん」
とーっても気持ちいいところにイカせてくれるという土門の言葉に、
円堂は胸を更に高鳴らせて素直に脚を開く。
でも、そんな円堂に土門は少し苦笑する。
「これはこれで素直で可愛いんだけど、俺としてはもう少し恥らう方が好みかな。
…まもちゃんを俺好みに変えちゃお」
そう独り言のように悪戯っぽく笑うと、円堂の脚を抱えて閉じられないようにする。
そして未だ乾くことの無い円堂の秘穴の入り口に指を這わす。
「ほら、まもちゃんのここ、早く中に欲しいよーってヒクヒクしてるね」
「んはぁっ」
円堂は思わず嬌声を上げる。
溢れる粘液に触れられ、自分でもヒクついたのが分かる。
「さっきまで一之瀬にぐちょぐちょに犯されてた癖にまだ欲しいんだ。
まもちゃんはえっちだね」
子供をあやすような甘い声で、土門が意地悪な事を囁く。
焦らす様に触れるか触れないかの微妙なタッチで、割れ目に沿って土門の指が動く。
「はぁっ、ん、だって、えっちなのって、悪い事じゃ、あっ、ないんだろ?」
そのもどかしい動きに円堂の腰がねだる様にくねる。
「うん、えっちなのは悪い事じゃないよ。
ただね、とーっても恥ずかしい事なんだよ?」
「え?」
「だってまもちゃんは他の女の子のここ、見たことある?」
『ここ』と言う時に土門は指を第一関節までぬかるんだ場所に沈める。
「ふぁんっ」
「ね?無いでしょ。だって大切なところだから人には普通見せないよ。
そんな人に見られたら恥ずかしい場所をまもちゃんは触って欲しいんだよ。
こんな風にはしたなく脚広げて、自分が気持ちよくなりたいからってね」
つぷつぷと浅いところをゆっくりと土門の指が行き来する。
さっきまで遠慮の無い動きで一之瀬に蹂躙されていたソコは、
そんな動きではすぐ物足りなくなる。
「はぁっ、はぁっ…はぁっ」
奥がじんじんと疼いて、円堂の息はどんどん荒くなっていく。
「あれあれー?
まもちゃんってば恥ずかしい場所に指なんか入れられてるのに感じちゃってるよね。
もしかして、もっと奥まで入れて欲しいとか?」
びっくりした顔で土門が斜め上から覗き込んでくるから、
土門の言う通りなのに円堂は頷く事が出来ない。
――これって、恥ずかしい事だったんだ。
今まで普通にしていた行為が、今は堪らなく恥ずかしい。
円堂は返事も出来ず、土門から顔を逸らす。
顔を逸らしてしまった円堂はだから知らない。
そんな円堂を秘かにほくそ笑んだ土門の事を。
「そうだよね、まもちゃんだって恥ずかしいよね。
ゴメン気付かなくって。もう止めようね」
そう言うと土門はあっさりと指を引き抜いてしまう。
「ああんっ」
思わず名残を惜しむ声が円堂から漏れる。
「あれ、どうしたの?そんな声出して。
抜いちゃ拙かった?」
しらっとした顔で土門が訊ねる。
勿論、円堂が答えられないことだって折込済みだ。
案の定答えられないで下唇を突き出して視線を避けた円堂の中心を、
欲が覚めないように煽るような動きでなぞる。
・・・中に入れていないのにくちゅくちゅと音が鳴る。
「はぁっ、はぁんっ、…ねっ、どもぉっ…」
「なぁに?」
腰を揺すり、もう耐えられないといった体で土門を見詰めた円堂は、
土門の変わらない笑顔に泣きそうになる。
――恥ずかしくって言えないのに、土門には伝わらない。
「ちゃんと言わないと分かんないよ?」
顔を歪めた円堂の耳元で土門が囁く。
・・・円堂の最後の一歩を促す為に。
「ん…、お、お願いっ」
ぎゅうっと円堂が土門の太腿の部分のジャージを掴む。
そろそろと後ろを振り向いた時、円堂の顔は見たことが無いくらい羞恥心で赤く染まっていた。
「俺の、なかっ、ぐちゃぐちゃに擦ってくれよぉ…。
もお、我慢できないってぇ…ッ」
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