次の日から鬼道と俺とで鬼ごっこが始まった。
二人だけの淫らな鬼ごっこ。
鬼は勿論鬼道。
鬼に捕まると、捕まった人間はその場で食べられてしまう。
鬼は大胆不敵で神出鬼没だった。
帰り道に待ち伏せられ、
夜の公園や商店街の倉庫、河川敷のトイレでも他の人の目が無い場所に引き擦り込まれると俺は鬼にむしゃむしゃと食べられてしまった。
学校でも部室は勿論、修練場やキャラバンバスの陰、酷いときには体育館に人が沢山居る中、すぐ傍の体育倉庫で食べられてしまったときもあった。
学校中、町中の至る所が、鬼道との淫らな行為の思い出で染まっていく。
俺を珍しいモノと言い放った鬼道が嫌でしょうがないのに、
いざ捕まってしまうと、
鬼道が与えてくれる快感を知ってしまった俺は大した抵抗もできない。
鬼道に触れられる度、
昨日より、おとといより、
自分が淫らで汚らわしい存在に変わっていく。
でも鬼道は、
より感じやすく、より流されやすくなっていく俺を見て、
いつも嬉しそうに笑うと、
小さな子にするみたいに頭を撫でた。
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