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(あー、なんで南沢さんのせいなのに僕が謝んなきゃいけないの?納得できないよ!!)
(仕方ないよ!あんな不祥事起こしたんだもん。誰かが謝らないと!)
(う〜…、仕方ないなぁ)



前回は大変失礼致しました。
今後はあのような醜態を晒す事のないよう、より良い番組作りに努めますので変わらぬご愛顧を宜しくお願い致します。

なんとか第四回を迎えられる事となりました『松風天馬の突撃!隣の晩御飯』!!
今回は雷門が誇るムードメイカー浜野先輩のお宅にお邪魔しちゃいます。
実況はお馴染み、西園信助。
解説はご存知、影山輝でお送りします。


『あー、やっと来たーっ!!
早く入って、入って!!』

『お、おじゃましまーす!!』

うわあ、開始早々テンション高いですねー。
びっくりした天馬の手を浜野さんがグイグイ引っ張ってますよ。
アレ、浜野さんは今までの出演してくれた方と違ってエプロンは着用してませんね。
油撥ねとか気にしないんでしょうね、浜野さんらしいです。


『ちゅーか、すっげぇ待ちくたびれたー。
もうさっきから食べたくてしょうが無かったんだけど?』

『あ、スミマセン!お待たせしちゃったみたいですね』

『って!実はつまみ食いしてたから全然いいんだけど!!』

あ、もしかしたらエプロンしていないのは大分前に調理し終わってたからなのかもしれません。
テヘペロな顔した浜野さんがニコヤカにダイニングのドアを開けます。


『じゃーん、これが俺の晩御飯でーす!!』

『……?』

『い、いらっしゃい。天馬クン』

……。
ねえ、輝?
うちの部の先輩って馬鹿しかいないの?
なんで浜野さんちの晩御飯に少し着乱れた速水さん出てくるの!?
天馬も目が点になってんじゃん!意味全っ然わかってないじゃん!!

『えっとー…、浜野先輩?
食事が全くテーブルにないんですけど…、これってどういう事ですか?』

『俺の一番のオカズは速水でーす!!
ちゅーか、速水だけで毎晩2回はイケまーす!!』

『はっ、浜野クンッ!!』

はい。浜野サンが最低の下ネタ言ってます。
速水サンが恥ずかしがるのも当然ですよね。
(ちょっ、信助君。なんだか口調が怖いよ?)


『って事は今日のオカズは速水先輩って事ですか?
それだと俺、速水先輩食べなきゃいけないんですね』

『あーっ!!そうだったァアー!!
それは駄目っ、天馬はお触り厳禁だから!!』

…もう、ね。
後先全く考えてないでしょう?浜野さんて。
これどうするつもりですかね?
あー…、でも速水さんの前で両手を広げてガードしてる浜野さんは結構男前ですよ。
…確かに馬鹿ですけど。


『じゃあ俺どうすればいいんですか?』

『んーっと。んーっと…。
じゃあ特別に可愛い速水を俺がもぐもぐするところを見ててもイイって事で!』

『えっ?えっ!?本気ですか!?や、ヤですよ、そんなの!!』

『駄目ー!速水に拒否権なーし!
いっただきまーす!!』

う、うわあ…。マジでおっ始めましたよ、あの男…。
これ一部始終放送されてるって完璧忘れてるよ、絶対。
嫌がる速水さんに無理矢理ベロチューとか、こ、これは童貞の自分には堪りません!!


『ンッ…浜野…く…だ、駄目…ッ』

『あのっ、速水先輩顔が真っ赤なんですけど大丈夫なんですかっ!?』

『あ、平気平気!
速水ねー、チュウするとクタクタ〜って力抜けちゃうんだよねー。
えへへー、可愛いっしょ?』

『アッ!…くぅっ、そ、そこ…はァッ』

『あのっ、今度は浜野先輩にしがみ付いてピクピクしてますけど本当に大丈夫なんでしょうかっ!?』

『速水ねー、感度めっちゃイイからこうやって背中優しく触ってるだけでもびくんびくんしちゃうんだよねー。
これからもーっとびくんびくんしちゃうけど、いつもの事だから安心して』

『アアッ!ヤァッ!そこは駄目です…ってばァッ!んっ、アアアッ!!』

『うわっ!
浜野先輩!これは大丈夫じゃないですって!!
早く止めて下さい!速水先輩が可哀想です!!』

『らいじょーぶ、らいじょーぶ!
ここれやめるろもーっろつらくなるらけらから』

……ゴクッ。
ハッ!ね、ねえ信助君!今、浜野さん「途中で止める気はない」みたいな事言ってなかった?
(ぼへー)…へ?あ、ゴメン。僕、速水さんしか見てなかった。
ほら!浜野さん、服脱がそうとしてるよ!!
早く止めないと!!
えー…っ?アレ止めちゃうのぉー?
僕、最後まで見たいんだけどなー。
そんな事言ってる場合じゃないでしょ!?
早くしないと…っ!!


『もお…ッ駄目ッ!アアーッ!!』


―――プツッ!ザーッ…―――


失礼しました。
『松風天馬の突撃!隣の晩御飯』はまだ番組の途中ではありますが、
緊急番組『雷門の車窓から〜ダッシュトレインには乗れますか?いえ、あれは人間です〜』をお送り致します。
ご迷惑おかけいたしておりますが、ご了承下さい。

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