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やってまいりました『松風天馬の突撃!隣の晩御飯』!!
今回も実況、西園信助と。
解説、影山輝でお送りします!



第二回目は雷門中が誇る守護神三国太一さんのお宅に突撃する模様です!!
三国さんの料理の腕前は誰もが認めるところですからね。
期待出来ますよ!!
って言っても前回みたいに料理を食べる前に番組が終わってしまうと意味が無いんですがね(苦笑)

そうこう言う内に天馬が三国さん宅のインターフォンを押したぁ!
天馬君は三国さんの家を訪問するのは二回目ですからね。
剣城君の家と違って躊躇がありません。


『よく来たな。
もうすぐ出来るから上がってのんびりしててくれ』

『はい!お邪魔しまーす!!』

今日の三国さんのファッションは白の長袖ポロシャツにざっくりとしたブラックジーンズ、そしてロング丈のエプロンです。
腕まくりしているのが男の手料理といった雰囲気で合ってますねー。
流石三国さん!エプロン姿が板についています。
天馬君も料理を期待しているのかニコニコと三国さんに続いてダイニングに入っていきますね。


『よう、久しぶりだな』

『あ、南沢先輩!こんにちわーっ!』

ッ!?
えーっと、どうしたことでしょうか!?
何故か三国さんのお宅に当たり前のように南沢先輩が居るようです!
剣城君宅で優一さんが出てきた時には驚いて、三国さん宅の南沢さんに驚かないとは流石天馬君ですね。

『今何か飲み物でも…』

『いい、いい。俺がやるから。
お前はまだ料理作り途中なんだろ?
飲み物ぐらい俺が用意するって。
おい、松風。お前何飲む?』

『あ、俺、なんでもいいです!』

『じゃあ三国手製のしそジュースな。
わりかしイケるぞ、これ』

南沢さんが戸棚からグラスを取り出し、冷蔵庫から瓶と氷を出しています。
ここまで一切三国さんに断りなしです!
う〜ん、なんと言いますか、まさに「勝手知ったる」といった雰囲気ですねー。
そうですね、確かにグラスの位置も聞かずに知っていたみたいですし、冷蔵庫に三国さん手製のしそジュースが入っていることも開ける前に知っていたようですしね。
なんだか新入社員が新婚の上司の家にお邪魔したような雰囲気ですねー。


『ほら』

『へー、これがしそのジュースですかぁ。
南沢さんの髪みたいな色ですね!』

『プッ』

ん?なんでしょうか、いきなり天馬の言葉に南沢さんが噴き出しましたよ?
天馬もいきなり笑い出した南沢さんに意味不明のようです。
南沢さんはそんな天馬を無視してキッチンに居る三国さんの方を振り向きます!

『なあ三国!今の聞いてたか?
お前ら実は似てるんじゃないか?』

『おいっ、後輩に変な事言うんじゃないぞ!』

なんなんでしょう、三国さんが少し慌ててますよ。

『えー、なんですかぁ!?』

『三国もお前と同じ事言ったんだよ。
俺色のジュースだって。
これ飲む度に俺を思い出してドキドキするってな』

『ばっ、馬鹿南沢!!』

『その癖、これ切らした事無いんだからな。
俺って愛されてるだろ?』

三国さんが慌ててキッチンから止めに入りますが、南沢さんは気にせず続けてます。
どう見ても馬鹿ップルの惚気ですね。

『なあ、お前コレ自分で作る時、どんな気持ちなの?
コトコト煮つめて俺色にするんだろ?俺を思い出してエロい気分になったりしないの?』

『もうお前黙れって!』

なんでしょう影山さん、自分なんだかムカついてきました。
分かります西園さん、自分もです。


『あの!これってお二人の思い出のジュースなんですよね?
俺が飲んじゃっていいんですか?』

影山さん、僕たちと違って天馬は心が広いですねー。全然気にしてないみたいですよ。
あ、本当ですねー。ここでニコニコ出来るって余程の大物ですよ。

『べっ、別にそういうんじゃないから遠慮するな』

『そーそー。飲めよ、俺色のジュース』

『じゃあいただきマース!』

うわあ、普通に飲みましたよ!?
あんな事言われて嬉しそうに飲めるって凄いですねー。
自分は嫌ですねー。南沢さんジュース。
う、南沢さんジュースって響きが卑猥ですよ。止めて下さい!!


『あー、美味しかったです!』

『…なあ、目の前で俺のジュース飲まれて妬いた?』

『ッ!そんなのある訳ないだろっ、いい加減にしろ!!』

『でも、作り途中の料理を忘れるぐらいには嫉妬したんだろ?
…なんだか焦げてる臭いさっきからしてるみたいだけど?』

『うわっ、ヤバい!!』

慌ててキッチンに戻る三国さんの後ろ姿を眺めて、また南沢さん笑ってますよ!
さっきからゲストの天馬ほったらかしで二人の世界ですよ!いいんでしょうか、これで!?


『なあ、結構可愛いとこあるだろ?アイツ』

しかも天馬に向かって言い放った一言がコレですよ!?
うわあ、ムカつく!
出ましたよ!最大級の惚気台詞!!

『えー?俺は三国さん、可愛いというより格好イイだと思います』

『まあ、あの可愛さをお前に理解しろっていう方が無理か』

これは「アイツの可愛さは俺だけが知ってればいい」ってヤツですね!
南沢さんが上機嫌になればなる程なんだかムカつきがアップしますねー。
怖いですねー、これからもこの惚気地獄が続くんですよね?
もうコレいいんじゃないですか?
あとは天馬君にあの二人は任せるって事で。
そうですね、そうしましょうか。


という訳で、第二回はこの辺で!
また次回『松風天馬の突撃!隣の晩御飯(倉間さん編)』でお会いしましょう!!
さよーならー!!

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