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だが、折角の神童の渾身の反撃も決意表明さえも下男の言葉一つで簡単に吹き飛んでしまう。


「あー、イテ。
あ゛?お前、何言ってっか、さっぱりわかんねーよ!」

神童の決死の行動は、男に何の感銘も与えず、ただ怒りを生んだだけだった。
顎を摩りながら立ち上がった下男は、苛立ち交じりにそう呟くと神童の腕を強く引いた。
たったそれだけで苦労して立ち上がった神童の体が、簡単によろめいてしまう。


「さ、触うなと言ったはじゅあ!」

だが、今回は簡単には神童は下男の方へと倒れる事はしなかった。
必死に下男の手を払いのけ、傍にあったシャワーのホースにしがみつく。
こんな男に触れられたくない!
その思いだけで神童は死に物狂いで抵抗を続けた。


「優しくしてりゃ、つけあがりやがって!
お前は大人しく、俺の性欲処理に使われてりゃいいんだよ!!」

「ふあけうな!
おえは、そんなものになりゅ、ちゅもりはにゃい!」

乱暴に引き寄せようとする下男に、神童は手を振り回して抵抗した。
しかし思うように動かない手足は、立って、大きく手を動かすだけで神童の体力を奪う。
最初は一心不乱に暴れる神童に手を焼き激昂していた下男も、ハアハアとすぐに肩で息をするようになった神童を見てニヤニヤ笑いを浮かべるようになった。


「ほらほらぁ〜、もっと頑張んないとオッサンの汚い手がまたボクちゃんのおっぱい触っちゃうよぉ〜?
それでもいいのかなぁ〜?」

「…ッ、アッ!」

だんだんと下男の手が神童の隙をついて身体に触れだす。
胸を触ろうとしては脇腹。
上半身全体を庇おうとすれば下半身。
しかも隙をついてサッと触られるせいか、先程の遠慮のなかった愛撫と違ってあまり痛みを感じない。
それどころかどこに触れられるか予測出来ずに触れられると、感じているかのような声が漏れてしまう。
ドキドキしながら触れられているせいで、触れられる度に感度が増しているような気さえしてしまう。
気力が徐々に失われた神童は、もう完全に男に遊ばれていた。


「詳しい話は教えてくれなかったが、お前、ここ追い出されたら行くとこねぇんだろ?
だったら大人しく言うこと聞いてた方がお前の為じゃないのかぁ〜?」

下男はシャワーホースにしがみ付く神童の腰を軽く押した。
そして重心を崩した神童の脚を男は内股に手を入れガバッと外に押し広げた。


「ひゃあ…ッ!」

転びそうになった神童は踏ん張ろうとホースに掴まり耐えた。
ホースにぶら下るように掴まっているその姿はまるでホースの管に己の滾ったペニスをはしたなく密着させ、後ろに居る下男に股を広げて後孔を見せ付けているようにさえ見える。
転ばないように必死に耐えて震える背中やピーンと張った両脚さえ、神童を性的な格好に見せた。


「お前はいいよな〜、股開くだけで価値があるんだから。
俺もお綺麗な顔に生まれたかったもんだ」

男は一人そうごちると、未だ体勢が整わない神童の脚の間に膝を付いた。
そしてグワッと今度は脚ではなく臀部を大きく左右に開いた。


「ヤ、ヤめェ…ッ」

肛門が露になった感覚に、神童は羞恥で大きく身を捩った。
だが、男の手はガッチリと神童の尻たぶを掴んでいて離れない。
それどころか……。


「ヨガってりゃいいんだから楽だよな〜」

男の言葉に続いた感触に神童は言葉さえ失った。


「〜〜〜〜〜……ッ!」

ぬるっとした感触を在らぬ場所に感じて神童は目を見開く。


――し、舌ぁ…!?

男の舌が神童の後の窄まりに潜り込もうと刺さっていた。
だが先端のみ刺さった舌は固く閉じた孔に入りきらず、名残惜しげに孔の皺を舐めながら抜け出ていく。


「ッ!ひぃ、くぅぅぅ〜〜〜…ッ!」

孔に先端を突き刺し、上に舐め上げていく舌に、神童は堪らず悶えるように声を上げた。
舐められた快感が、背筋を走り抜ける。
舌が孔から尾てい骨、背筋を這い、脳まで舐めまわされたようだった。



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