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「剣城くんっ」

剣城君はすごいです。
痩せっぽちだけど身長だけは高い俺が急に抱きついても一緒になって倒れたりしない。
細身なのにちゃんと筋肉のついた身体に抱きしめられて、カッと俺の身体の奥の方で火が点る。
う〜〜〜、どうしよう。
剣城君の肩も腕も硬いですよぉ。
目の前にある剣城君の肩は滑らかなのに、どうしてこんなに硬いんですかぁ?
お腹に当たる剣城君のお腹も全然ぷにぷにしてなくて、どうしようもしかして全身こんな風に硬いのかな?って思ったら、すっごいエッチな考えが頭に浮かんでしまいました…。
剣城君の身体で一番硬くなる場所のこと。
う、本当にさっきから俺どうしようもないですよぉ…。
エロい事ばっかすぐに頭に浮かんで。
しかも…、しかも…!
…内緒ですけど俺のはもう固くなっちゃってるとか最低です…。


「…っ、剣城くぅん」

どうしよう、どうしよう…!
ドッ、ドッ、ドッて心臓がやけに遠くでゆっくりと音を立ててる。
何にもしてないのに目が潤んできちゃうっておかしいですよぉ。
どうにかしたいって衝動がお腹の奥のほうから湧き上がってふつふつとしてるのに、それをどうしたらいいか分からない。
目に映る剣城君の白くなだらかな首筋にあぐあぐって甘噛みしたくて堪らない。

噛むって駄目、…ですよね。
でも…、舐めるくらいなら、い、痛くないですし!
少しくらい…、駄目、ですかね…?


「はぁ…っ、はぁ…っ、つる、ぎっくぅん…!」

あ…、駄目。駄目なのに…!
俺は熱くてじんじんしてるお腹を剣城君にぎゅって押し付けてしまいました。
あー…、バレちゃいましたよね?バレましたよね!?
俺が剣城君に興奮しまくってる事。

しかもですよ!?
ぎゅってお腹をくっつけると、さっきよりも更に首が俺の顔に近くなるんですよ!
多分…、きっとちょっとだけ舌を出せば剣城君の首に届いちゃいますよぉ…。
ちょっと…、本当にちょっとだけ…。
ん…ッ。
ヤバいぃ…、ちょっと自制がききそうにないですよぉ…!


「はぁ…っ、はぁ…っ、んっ!」

ちょんって舌を剣城君の首にくっつけただけで剣城君がビクッて身体を強張らせた。
お、怒ります、か…!?
思わぬ反応に俺は恐る恐る剣城君の顔を窺った。

「……ッ!」

わ、はわわっ!
剣城君が困ったような耐えてるような顔で真っ赤になって俺から顔を背けてます。
それを見た瞬間、一気に身体の奥からじわって何かが溢れた。

か、か、可愛いいですよおおお!


「つ、つ、つ、ちゅるぎくんッ!」

もう我慢なんて出来ませんよぉ!
俺は剣城くんの名前を噛んだ事なんてお構いなしに、かぷッて剣城君の肩に咬み付いた。
剣城君の肩はやっぱり硬くて甘噛みなんかじゃ歯が立たない。
筋肉の筋を歯で銜えて、舌で弾力を確かめてみてもやっぱり硬くて全然押せない。
筋肉の付いた「男」の人の身体。
これが「剣城君の」身体。
自分以外の人の身体をこんな風に身をもって感じるなんて初めての経験で、なんだか凄く胸がドキドキして張り裂けそう。
もっと身体を感じたくて、俺は剣城君の首を抱えるようにしてがっちりと抱きついてしまった。

「はぁッ、はッ、…ん、つるぎ…く…ッ」


 

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